2022.08.24
経営方針を転換し、
長年の課題を突破する!
株式会社ベストウェル × 大阪総合グループ 大阪総合人財経営株式会社
ベストウェル(兵庫)の代表取締役 西川弘氏と、bixider(以下ビサイダー)の大阪総合人財経営 代表取締役 佐藤充氏を結び、定期的に開催されてきたオンラインミーティングも、ついに最終回を迎えます。
プロジェクト参加前までは、財務担当者に数字を任せることが多かった医師兼経営者の西川社長ですが、全5回のミーティングを経て、数字に対する意識も様変わりし、事業を成長させるための方策をいくつか思い描けるようになったとも西川社長は話します。
最終回は、ベストウェルの経営方針にナタをふるうとも言うべき、課題突破のためのヒントがビサイダーから提示される貴重なミーティングに!では早速、その模様をリポートしましょう。

まずは3月末までの経営成績をモニタリング

いつものように、PC画面に提示されたビサイドの損益ダイジェストを共有するところからミーティングはスタート。
最初に2022年3月末までの実績累計が入力された損益ダイジェストで、経営成績を確認していったところ…
「売上高」の実績累計は、計画数値より(対前期)+100.1%で推移
「変動費」の実績累計は、商品と食材の仕入高が計画数値より(対前期)+0.3%で推移
「限界利益」(粗利)の実績累計は、計画数値より(対前期)+0.3%で推移
この3つの実績累計から、経費が抑えられているうえに売上は伸びていることから、前期と比較して売上高と粗利は計画通りに順調に推移していることが確認できました。さらに、本業利益もプラスで推移していると思ったところ、「固定人件費」の実績累計と計画数値に誤差が生じていた点から、本業利益がマイナスに転じている事実が判明したのです。
西川社長
いや、この固定人件費の誤差って何だろう? すぐ理由が思いつかないですね
そこでビサイダーは、いったん「損益ダイジェスト」の表を閉じ、事業所別にまとめた固定人件費(給与手当)の月別のモニタリング表を提示。すると「垂水A」「垂水B」「神戸C」「魚住D」の4事業所で、計画数値に対して固定人件費がうわまわっていることが示されたのです。
西川社長
ああ、そうか。保険費サービス費用の外注費が経理処理で入っていたからですね
こうしたやりとりを重ねながら、「損益ダイジェスト」表に提示された実績累計と計画数値の誤差の要因や疑問を細かく突き詰めていったビサイダーと西川社長。bixidの操作をこなせるようになったことで、より高精度+よりスピーディに、期末半年前にして今期着地点を見出せるようになったのです。

約定返済・減価償却・納税を見越し、利益を確保する

大阪総合人財経営 佐藤(以下ビサイダー)
前回のミーティングで銀行の借入金について話がありましたが、進捗はありましたか?
西川社長
7月末に実行予定で6月末に契約することになっていますが、現段階での条件は3000万円を金利1.5%で借入期間は10年としていますね
ビサイダー
借入が新たに増えるにあたり、私のほうでベストウェルさんの借入を整理してみましたので一緒に確認していきましょう
短期・長期借入金、支払利息等の返済計画を一覧にしたbixidをパソコンの画面に共有したビサイダーは、「借入」「返済」「残高」「利息」の項目を示しながら、疑問に思った点を確認していきます。
ビサイダー
これまで、借入金を医療法人とベストウェル相互で調整することはありましたか?
西川社長
時期や状況によりますが、医療法人の余裕があるときにキャッシュが少ないベストウェルに貸付したり、逆にベストウェルから医療法人に貸付するなど、キャッシュの状況に応じてグループ内で調整してきました
ビサイダー
資金ダイジェストを見ますと、キャッシュの増減がマイナスになっています。売上は増えているのに手元にキャッシュがないこの状況は、ベストウェルさんの場合、借入金が大きく関係していると考えることができますね
西川社長
銀行からの借入はほとんどが長期なのですが、この表には短期借入分も入っていますか?
ビサイダー
短期と長期に分けて、毎月の返済金を確認することもできますので、ではそちらを見てみましょう
資金ダイジェストの「借入金の返済」を確認したところ、設備資金の短期借入は若干あるものの、返済金のほとんどが長期借入金であることがわかり、期首から期末の返済額の合計額もひと目で確認可能に。
西川社長
この表から、毎月の約定返済額と年間の返済額が一目瞭然ですね。利益の数字と比較すると、年間返済額を上まわる利益が出ていれば、資金はまわると考えることができますね
ビサイダー
ひとつのバロメータになりますが、仮に年間の借入返済額が3000万円で、減価償却の総額が1800万円だとした場合、差額の1200万円が確保したい利益になりますね。でも、ここから3割ほどを納税しなくてはなりません。つまり、納税分を考慮すると1500〜1800万円の利益を確保できると、本業が順調にまわり、年間の返済も滞りなくできるうえ、手元のキャッシュが目減りしていかないラインとして考えることができます

中期計画を立て、そこから新規事業の戦略を打ち立てる

西川社長
なるほど。これまでは手元にキャッシュがなくてしんどい思いをしたことが多かったので、新規事業を考えるうえでのヒントがあればご教示いただけますか
ビサイダー
ベストウェルさんはこれまで事業所を増やしてきましたが、今後は可能な限り優良物件を選択し、そこに投資する。これがキャッシュを手元に残す最大の安全策といえます
西川社長
さらに土地ではなく、建物のほうがいいということでしたね
ビサイダー
そうです。建物は減価償却できますので。さらに、ベストウェルさんと今プロジェクトを始めた当初、課題として見えていたのが“節税対策”でした。節税対策は悪いことではないのですが、どこかで経営スタンスを切り替えることも有効です。それは例えば〈本業の利益をしっかり確保する〉〈借入返済金をしっかり減らす〉〈納税をしっかり行う〉というスタンスです
西川社長
キャッシュを手元に残すために、一度経営方針を切り替えて課題を突破するということですね?
ビサイダー
利益分から納税する方針に切り替えた会社では、実際に利益を残せる体質に変化したケースが多いのですが、わかりやすいようベストウェルさんの5カ年の賃借計画を見てみましょう。この計画では5年後に負債・純資産は増えているものの、長期借入金は減っている計画であり、同時にキャッシュが手元に残る計画になっています
西川社長
5カ年の賃借計画をにらみながら、キャッシュを残し、新規事業計画の進捗を管理していくんですね?
ビサイダー
はい。5カ年の賃借計画をベースに事業を運営し、いい物件がみつかったときに手元にある資金を活用するのか、または、借入をして新規事業に着手するのかといった具合に、複数の余裕のある選択肢のなかから最善の方法を取捨選択できる余裕が生まれます
新規事業で事業を拡大したいが長期借入の返済に追われている。利益は出ているのにキャッシュが手元に残らない。このような経営課題を突破するには、中期計画をベースに経営手法を転換し、以下のタスクに則って事業をまわしていく選択肢もある、とビサイダーはアドバイスします。
5カ年の中期計画を立て、数字を比較検討・管理する
計画上の数字から既存事業をしっかり管理・運営する
節税スタンスを納税スタンスに転換する
利益の積み増しに注力する
〈上記の4つの経営方針の転換により、以下の果実を得られるサイクルに入る〉
●納税後に、手元にキャッシュが残るようになる
●新規事業に対して、キャッシュを投入できるようになる
●そのキャッシュでどれくらいの期間をしのげるか
●どのタイミングで借入すればよいかの戦略を立てやすくなる
●本業と新規事業が両輪でまわるようになる
西川社長
ありがとうございます。貴重なお知恵をいろいろいただきまして本当に感謝しています。忙しいと言いながらも私は“やりたがり”なんで(笑)、今後はプロジェクトで学んだ経営者としての知恵を活かしながら、既存事業と新規事業をしっかりまわしていきたいと思っています。当初は節税に意識がいくことで、手元にキャッシュが残らない循環にはまっていたことが客観視できるようになりましたし、これからは売上や利益はもちろん、減価償却、借入返済額、固定費、納税額等の数字をしっかり見比べながら、ベストウェルをさらに成長させられればと思っています。この出会いに心より感謝申し上げます。本当にお世話になりました
複数の事業所を束ねる経営者や、新規事業所の開設を考えている経営者、長期借入返済が負担となり利益を確保できず、キャッシュ不足に悩む経営者にとって、bixidは単に財務を管理するソフトではなく、経営方針を健全化するさまざまな気づきに満ちています。
「決算はあくまで過去の数字をまとめたもの。5年後、10年後の未来の数字を創ることが正しい会社経営になる」と、全6回にわたる「bixider経営支援プロジェクト」を振り返りながら話す西川社長。
ビサイダーを務めた佐藤充氏はもとよりbixid関係者一同、ベストウェルのさらなる飛躍を心より願ってやみません。
おかもとさん(YKプランニングのしゃちょう)コメント
キックオフミーティングから半年間、私もオブザーバーという形で参加させて頂きましたが、その間に社長が抱えられていた長年の課題をみんなで共有できたことは何よりもよかったと思います。
攻めの経営を行うためには資金が必要です。そのための借入はとても有効な手段ですが、その借入の返済は納税後の利益でしか返済することはできません。売上の増加と、借入金の増加と、利益の増加と納税額の増加のバランスをしっかりイメージするためにも中期計画(5か年計画)がとても有効です。
これを武器に未来に対する社長の解像度を上げて長年の課題を突破しましょう!
bixid「モニタリング」の特徴
数字の並べ方を工夫したりグラフにしたり色を付けたりすることで直感的に理解できます。これに慣れると、ただ単に数字が羅列されている試算表には戻れなくなります。
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介護事業、グループホーム運営、サービス付き高齢者住宅 | 兵庫県神戸市
株式会社ベストウェル
兵庫県内に高齢者向けの介護施設を多数展開し、地域に密着した質の高い介護サービスを提供。企業理念は「誠実さと思いやり」「心と体への貢献」「従業員の幸福と社会への貢献」
代表取締役:西川 弘
本社所在地:兵庫県神戸市
創業:1999年
事業内容:介護事業・グループホーム運営・サービス付き高齢者住宅
プロジェクト参加企業さま
有限会社まるみや
大口ユーザーをもつ地域密着優良企業として、「食」を通した幅広い事業を展開。自社製造工場を持つ利点を生かし、老舗ながらも、新規サービスなどの事業拡大に意欲的に努めている。
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