顧問先との関係を深める月次報告の改善と伴走支援の工夫

月次報告を伝える力が顧問先との関係を変えていく

税理士法人アイ・パートナーズ
社員税理士:浜田 晴香 様
税理士法人アイ・パートナーズ様 導入事例
bixid導入による効果
  • 人材育成:自発的に学べる「bixidクラブ」により、若手職員の成長意欲とスキル習得の機会が増えた
  • 顧客満足度の向上:数字だけでは伝わらない部分を視覚と対話で補い、顧問先の理解が深まった
  • 経営支援の向上:月次報告の伝え方を工夫することで、顧問先から期待以上の反応を得られるようになった
貴社の強みや顧問先企業のサポートについて、重視している点を教えてください。
浜田様:弊社は45年前に事務所を開設いたしました。最初の顧問先が病院だったというご縁もあり、現在ではお客様の3割が医療機関です。その特殊な業界で、実データを持っていることに強みがあると思っています。
今では、製造業、運送業、建設業、飲食業などお客様の幅も広がり、どの業界でも”会計”を武器に伴走していく経験を数多くしてきました。お客様が一番に相談したい相手(=伴走者)として、経営者が経営に集中できるよう、会計報告の充実だけでなく経理DXにも積極的に取り組んでいます。
採用の時にも言っているのですが、社内の雰囲気は、新しいことに果敢に取り組む事務所であり、社歴に関係なく積極的に取り組める人が成長して活躍できるような環境ですね。
bixid導入のきっかけを教えてください。
浜田様:元々財務維新を利用しており、そちらのユーザーイベントでbixidを知りました。ちょうどそのタイミングで、これから会計業界が大きく変化すると感じる体験をしたこともあり、このタイミングが、事務所のレベルアップに向けた最後のチャンスだと思ったのです。

実は、導入までの10年間、職員の教育システムが機能しておらず、若手が育っていないことが課題でした。昔と違って、今はみんなが税理士になりたくて入社するわけではないので、事務所が求めることと本人が目指すことにギャップがあり、事務所が求めるスキルまでレベルを上げることが困難でした。
そのため、他事務所の取り組みを参考にさまざまな業務改革を試みましたが、事務所として新しいことに対する受け入れ態勢が整っていなかったため、プロジェクトのメンバーだけが頑張って他に浸透せず、断念することが続いていたのです。
bixid導入の決め手は何でしたか?
浜田様:「会計は経営者のものだ」という基本コンセプトが目から鱗でした。
正直、経営者が数字に興味を示しているか、経営者が腹落ちしているかは二の次で、試算表を丁寧に説明することが会計事務所の使命だと思ってしまっていました。なので、会計は経営者が理解し活用することに価値があるという、徹底的に経営者目線で創られていたことが決め手となりました。
税理士法人アイ・パートナーズ様 導入事例
bixidをどのように利用されていますか?
浜田様:月次報告ではモニタリング機能を用いています。簿記の知識に関係なく見るべきポイントがわかるので、経営者と同じ画面を見ながら報告を進めていき、疑問点や満足感など相手の反応がすぐに返ってくるところが良いですね。
前期比較や各科目の推移はさることながら、そもそも利益やキャッシュがどのように生み出されているかを図表で見られるので、イメージしやすいところが気に入っています。
経営者があまり腹落ちしていない様子の時は、画面を切り替えるだけで別のアプローチから説明できる点も便利です。

また、アシストロボットの「bi-bo(ビーボ)」がポイント説明をしてくれるところも、後から経営者が見返すときの手助けになっているようなので助かっています。また、bi-boくんは表情で経営状況の良し悪しを教えてくれるので、経営者は表情も気にしていて、泣いている時は何が原因かを考えるそうです。経営指標がいいのか悪いのか、お金が足りているのか、いくら使えるのか、会計ソフトでは見えなかった部分が一目瞭然で分かりやすいですね。
bi-boのポイント解説
アシストロボット「bi-bo(ビーボ)」が比較対象の数字状況と各ブロック図の解説をします。このブロック図はどんな結果なのか、表示されている数字を改善するにはなにをすればよいのか、経営者一人でも月次報告レポートを理解できます。
bi-bo(ビーボ)
導入後にはサービス内容にどのような変化がありましたか?
浜田様:月次報告において、損益中心から資金の流れまでセットで追いかけるようになりました。安定した資金を確保するために、逆算して経営者の意識が原価率にも向かうようになり、値決めや受注判断に好影響を与えていると感じることが増えました。

経営計画においては、単年度計画の機能を用いて前期実績をベースに作成できるため、これまで計画作成することにハードルを感じていた経営者にその懸念を払拭していただくことに成功しました。

導入による変化は、現場の対応にも確実に現れています。 例えば、社歴が浅い職員が担当するお客様で、先方からのニーズ提示や宿題をうまく汲み取れず、対応が不十分だったことがありました。お客様からの指摘を受け、担当者とその上司が一緒にbixidで単年度計画を作成し、現状の経営数値をもとにご説明したところ、お客様の期待以上の回答ができたようで、クレームも回避できました。
このような行き違いが起こった背景には、担当者とお客様とのコミュニケーション不足にあったと感じています。お客様は、現状を把握したうえで今後の経営判断に役立つ情報を求めていたのですが、損益計算書の説明だけにとどまり、貸借対照表の説明が不足していたのです。bixidを活用して視覚的に伝えたことで、お客様の理解が深まり、これからの経営判断に必要な材料として納得いただけたと感じています。
bixidの社内への浸透はどのように進めていますか?
浜田様:社内のクラブ活動として「bixidクラブ」を作りました。
事務所の方針としてbixid活用を促しても、プラスαの業務と捉える職員には忙しさを理由に浸透していきません。そのため、業務命令をやめ、クラブ活動として興味のある職員に楽しく学んでもらおうと考えたのです。
ノルマなし、参加自由、どんな些細な質問もOKといった具合に始めた活動ですが、1年継続した今は、もっと使えるようになりたいと考える職員が増え、明らかにお客様に対する意識も会計報告のレベルも上がっています。

こうした取り組みの背景には、会計業界全体の急速なデジタル化という大きな時代の流れがあります。
電子申告やクラウド会計ソフト、生成AI 、この先のデジタルインボイスなどは経営者にとって従来の会計事務所を必要としない世界をもたらします。
今、会計事務所はその存在意義を変える大きな転換点にあります。
システム化により正確な会計情報を迅速に提供できれば、経営者との対話の時間を「これからどうしていくか」を考える本質的な時間に充てることができます。

だからこそ、bixidを活用した経営支援をこれまで以上に社内に浸透させ、これからの会計事務所像を職員とともに形づくっていきたいと考えています。
税理士法人アイ・パートナーズ様 導入事例
bixidのサポートについてはいかがですか?
浜田様:サポート担当者の方には財務維新時代から、遅々として改革が進まない時代も含めてずっと伴走していただいています。ツールの説明が丁寧でわかりやすいのは言うまでもなく、どうやったら会計事務所の存在意義を変えられるかまで深くサポートしていただいています。
経営支援の強化を検討している方へのアドバイスお願いします。
浜田様:経営支援において重要なのは、顧問先が「改善のための選択や行動により、その成果を確認するのが楽しくなるサイクル」を提供することだと考えています。bixidは、財務データを視覚的に分かりやすく整理し、顧問先が自ら経営状況を把握できる仕組みが整っています。
また、導入のしやすさや運用の負担が少ない点も魅力です。会計事務所として、顧問先との関係をより強固にし、経営支援の価値を高めるためにも、bixidの導入を前向きに検討されることをおすすめします。
税理士法人アイ・パートナーズ 様
業務形態税理士法人/法人
業種サービス業
事業概要税務・会計をはじめとした、各種コンサルティングサービス
所在地〒230-0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央2-13-18
設立1980年7月
社員数39名
インタビュー協力社員税理士:浜田 晴香 様