貴社の強みや顧問先企業のサポートについて、重視している点を教えてください。
木戸様:当社の最大の強みは、ITを駆使した業務効率化により、顧問先と共に「本来注力すべき業務」に時間を振り向けられる環境を実現している点です。従来は入力や資料作成などの事務的な作業に多くの時間が割かれていましたが、自動化やクラウド活用により大幅に削減することができました。
その結果、顧問先は経営戦略や新規事業への挑戦といった本質的な業務に時間を投資でき、私たちも税務・会計データを経営判断に役立つ形で提供することに注力できるようになっています。
単なる申告や会計処理にとどまらず、業務効率化によって生まれた時間を未来志向の経営支援に向けること、これこそが、当社が最も重視している価値提供です。
bixid導入のきっかけを教えてください。
木戸様:bixidは、会計業界のネットワークやセミナーでの紹介を通じて知りました。導入の決め手となったのは、弊社の「ITを駆使して税務会計を戦略的付加価値に変える」という志と完全に合致したことです。bixidは単に資料を出力するだけでなく、グラフやチャートで見せることに長けており、経営者が直感的に理解できる点がとても魅力的だと感じました。ITによる効率化とわかりやすさの両立という、当法人のミッションにぴったりだったのです。
bixidをどのように利用されていますか?
木戸様:現在、最も活用しているのは、月次や決算時の会計監査の場面です。
以前は試算表や仕訳帳を一つひとつ目視で確認していたのですが、新人とベテランの経験差による品質のばらつきや、担当者ごとに異なる確認項目によって、ミスが生じやすいことが課題でした。そこで、定型的な会計データのチェック作業を自動化してヒューマンエラーを減らし、精度を高めたいと思っていたんです。
bixidを活用することで、異常値や不自然な動きを効率的に発見できるようになり、以前よりもチェックの精度とスピードが上がりました。誰が担当しても同じ基準で確認できるようになり、業務品質を一定水準に保つことが可能となりました。
また、グループ会社の合算試算表の作成にも活用しています。複数法人の数値をスムーズに集約できるようになり、従来のエクセルによる手作業で課題となっていた入力ミスや工数負担を、bixidの自動集計によって大幅に軽減できました。
今後は、経営者への報告や経営支援の場面において「月次推移のグラフ化」や「経営分析ダッシュボード」を積極的に使っていきたいと考えています。数字をわかりやすく可視化することで、経営判断に役立つ資料として活用の幅を広げていきたいと考えています。
導入後にはどのような変化がありましたか?
木戸様:やはり会計監査業務における効果が大きいです。
作業が効率化され、ミスの削減とスピードアップを実現できたことで、業務効率の向上はもちろん、顧問先への報告精度が安定し、信頼性の高いサービス提供にもつながっています。また、グループ会社全体の数値を集約し、経営判断に直結する有用な情報を迅速に提供できるようになった点も大きな成果です。
現在は順次導入を進めている段階ですが、今後さらに導入する顧問先を拡大することで、質とスピードの両立が一層進むと確信しています。
bixidのおすすめポイントを教えてください。
木戸様:まずは、スタッフの経験に左右されない標準化を実現できる点です。チェック基準や分析指標がシステム上で統一されているため、新人でもベテランと同じ水準で業務を進められ、品質を安定させることができます。
次に、サポートや活用セミナーが充実している点です。定期的な情報提供や相談対応があるため、新しい機能をスムーズに取り入れられ、社内への定着も促進されます。
会計データチェックを使った業務フローを社内に浸透させるために、どのような体制やルールを整備されていますか?
木戸様:会計データチェックを業務フローに組み込む際は、まずはスモールスタートで始めました。すべての部門に一斉に導入するのではなく、まずは効果が出やすい会社や担当者を選び、成果を早期に体感してもらうことを優先しました。
そのうえで、実際に便利さや効率化を実感したスタッフが社内で活用事例を共有し、自然に啓蒙役となる仕組みを意識しています。これにより無理なく定着を進めることができています。
最終的には作業者ごとに扱うデータや業務の進め方が異なるため、一定の標準ルールを前提にしつつも、個別対応や柔軟な調整をおこなうことを重視しています。
bixidのサポート体制について、ご意見ご感想をお聞かせください。
木戸様:導入時の初期サポートが非常に丁寧で、IT導入に不慣れなスタッフもスムーズに使い始められました。さらに、アップデートや活用セミナーの案内が定期的にあり、常に最新の使いこなし方を学べる点も心強いです。
単なるツール提供にとどまらず、事務所全体の業務改善を継続的に支えてくれるため、とても助かっています。
bixidの導入を検討している方へのアドバイスお願いします。
木戸様:IT化は、「定着させる体制と文化」の構築が鍵です。
まずは事務所内での活用を進め、bixidを“当たり前の業務”にすることが大切だと思います。その上で、わかりやすさや効率化の両面で、顧問先に気づきを与えられるような伝え方を心掛ければ、自然と顧問先にも前向きな雰囲気が醸成されるのではないでしょうか。