貴社の事業内容をお教えください。
中山様:テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのメディアに関わる広告の調査、マーケティングリサーチをメインに事業展開をしております。その他、飲食業と物販も手掛けています。現在はマーケティング業がメインですが、元々は衣料品の製造販売から始まり、ブティックを展開していました。ブティックを閉めた後、隣接する土地を購入しカフェを始めました。コンセプトは「ヨーロッパの片田舎にあるお店」です。緑がたくさんあり、ゆったりとくつろげる、気持ちの良いカフェになっています。カフェのオープン後、以前ブティックがあった場所に雑貨店もオープンし、カフェで使っているカップや雑貨の販売をしています。
経営をするうえで、特に重視しているポイントはありますか?
中山様:ひとつはキャッシュフローです。キャッシュが毎月どのくらい残っていて、そのなかから次の事業展開にいくら使えるのかを意識しています。今までは売り上げ重視で、売り上げを上げればお金はついてくるものだと思っていました。ですが、売り上げを追求するあまり、キャッシュフローが厳しくなった時期があったのです。そのときはキャッシュが厳しいために、新規の営業や取り組みができませんでした。そのようなこともあってキャッシュフローは特に重視しています。
もうひとつ重視していることは、スタッフにもこのキャッシュフローの意識を持ってもらうことです。売り上げが上がっても、利益が出ていなければ忙しいだけで身になっていないことになります。弊社では年2回ボーナスの支給があるのですが、利益はボーナスに反映されるようになっています。利益を出すことを意識して頑張れば、その分ボーナスに反映される。そのためにも、今後はbixidを使って数字をスタッフにもオープンにし、数字の動きを見えるようにして、スタッフのキャッシュフローに対しての意識を高められる取り組みをしようと考えています。
bixidの導入のきっかけを教えてください。
中山様:実は、前々期の決算の状態があまり良くありませんでした。金融機関から融資を受ける際に、条件として経営の見直しと、キャッシュをどうやったら残せるのか、を検討する必要がありました。その際に、セカンドオピニオンとして別の税理士事務所を紹介してもらいました。その税理士事務所にbixidを紹介いただいたのがきっかけです。
bixid導入前は、経営については感覚でやっていたところがありました。自分なりにエクセルで数字をまとめていたのですが、入力や仕訳を間違えたりして、それを元に経営することに自信が持てませんでした。そういったこともあって、bixidのようにしっかり数字を管理できるシステムがほしかったのです。金融機関にも、数字が見えるような、直感的にもビジュアル的にも分かりやすいシステムがないのか相談したこともあったのですが、そのほしかったもの、イメージしていたものがすべてbixidにあったんです!
通常の月次決算からbixidへの切り替えはどうされましたか。
中山様:セカンドオピニオンの税理士事務所に財務コンサルをお願いするようになって、すぐにbixidを導入しました。金融機関担当者も含め、3社でbixidを見ながら月次の財務コンサルをしています。
bixidをどのように利用されていますか。
中山様:ほぼ毎日、パソコンで見ています。数字が変わっていなくても見るようにしていますね。経営計画を開いて一つ一つ見ていると、日によって変化が発見できたり、感じ方が違います。会計や簿記をやって来なかったので、今でも用語が分からなかったり、数字の見方に慣れていないところもあるのですが、毎日見ることによって慣れるようにしています。何より、自分の会社の数字だから見ていて飽きない。見ていると何かしらアイデアが湧いてきます。
bixidで一番いいなと思うのが、総勘定元帳が見られるところです。仕訳にしても、時間が経つと内容を忘れてしまうことがありますが、総勘定元帳から見られるのですぐ確認できます。今までは、決算後に税理士事務所から送られて来る総勘定元帳を見ていました。それだと前期分は見られるけれど、当期分はすぐに見られません。bixidを使えばすぐに確認できるので本当に重宝しています。
bixidを導入後、経営管理においてどのような変化がありましたか?
中山様:以前は新規で営業や提案をするにしても、実際にやるとなったときに運用できるだけのキャッシュがあるのか分からない状態でした。今はキャッシュフローを把握していることで営業にも自信を持って行けるようになりました。また、bixidに切り替えてから、キャッシュフローの差が驚くほど変わりました。この一年でキャッシュの残は導入前の5倍以上、数千万単位になっています。無理な経営はしていませんし、この変化には本当に驚きました。
スタッフにも変化がありました。例えば、スタッフにはよくキャッシュフローの話をして、意識を持ってもらうようにしています。そうしていたら、スタッフ自ら設備の見直しをして経費を抑える工夫をしだしたんです。うれしいですよね。そこで、さらにアルバイトスタッフをスキルアップさせて効率を上げ、過剰な人件費を抑える取り組みをするようになりました。私がしっかりしたコスト意識を持つことで、全員が「無駄をしない」意識を持つようになったのです。
細かい積み重ねですが、そういったことが利益にも繋がっていくのだと思います。
bixidをお勧めしたいと思いますか。
中山様:経営者の方にお勧めしたいです。数字の管理は経理に任せている方が多いのかもしれませんが、月次決算、コンサルティングも含めて、経営者の方にbixidを使ってみてほしいと思います。
今後の展望をお聞かせください。
中山様:弊社は今期が始まったばかりです。コロナウイルスの影響があり、しばらくは営業活動も思い通りにいかないことが予想されるので、この1年は守りに近い形になると思います。ですが、守りに入るにしてもbixidで数字が見られるので、「守りやすくなっている」と感じています。必要なところには投資をし、不要なキャッシュアウトは削っていく考えです。
生活様式が変わっていくなかで、マーケティングの調査やカフェなどの飲食展開はこれからはやりづらくなると考えています。今後は自社でデザインした雑貨の販売やキャラクタービジネスなど、クリエイティブな展開も視野に入れた、新しい成長戦略を描いています。