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月次決算を早期化するオンライン活用法

2021年 1月29日
会計・財務 業務改善

こんにちは。YKプランニング管理本部長の丸山です。

今回は、弊社で実践している月次決算を早期化するためのオンライン税務監査についてお話いたします。
弊社では、月次試算表は翌月3営業日、税務監査は最短で翌月4営業日に完了します!
これを実現するために、会計事務所との税務監査・月次報告(予実含む)・相談事項は毎月オンライン会議で1時間実施しています。

最近気になっていることは、会計事務所とのやり取りをオンライン会議で実施している割合って、全国的にどれだけ実績があるのかということです。
残念ながら統計データがないのでズバリこれくらい!!とは言えないのですが、現在進行形で急速に普及しているのは間違いない気がします。
実際に全国の会計事務所のWEBページを覗いてみると、『オンライン』や『リモート』といった言葉があちこちに散見されますしね。これは1年前には考えられなかったことですから、会計事務所の働き方自体も変わってきている証拠ですよ!


オンライン移行時のポイント

さて、話をもとに戻します。 当社がオンライン会議形式に移行する際のポイントは2点でした。

・WEB会議システムの環境があれば『オンライン税務監査』はスムーズに行えるのか?
・オンライン税務監査によって本当に月次決算を早期化できるのか?

まず、1つ目の『オンライン税務監査』はスムーズに行えるのか、何か障害となることはないか?という点ですが、結論から言うと、リアル訪問でチェックをお願いするのと何ら変わりませんでした。

弊社はもともと自社開発の会計クラウドサービス【bixid(ビサイド)】を使って、会計データ(仕訳データ)のセルフチェックを実施しており、そのセルフチェック結果を顧問税理士に確認してもらいます。顧問税理士は、スポットの重要取引、会計・税務上で考慮するべき取引、消費税の課税区分に至るまで、数値を確認し必要に応じて根拠資料までさかのぼるといった感じです。
これを税務監査というのですが、税務監査においてもリアル訪問とオンラインでの差はあるのか社内検討したところ、リアルとオンラインで全く違いがないという結論に至りました。なぜなら、オンライン会議システムさえあれば、確認すべき数値はすべて画面共有を通じてチェックできますし、根拠資料、画像・動画、説明資料に至るまで画面共有しながら口頭で説明することができるからです。
すべてをスピーディーにオンラインで解決できると実感しました!

そして、2つ目は、オンライン税務監査によって月次決算の早期化は可能か?という点でしたが、これも難なくクリアできました。

当社では月次試算表を翌月3営業日までに作成し、取締役会の開催までに税務監査まで完了することにしています。
(※月次試算表の3営業日作成はAPI連携の効果が大きく、約82%の仕訳が自動連携しています。まだまだ効率化できますが、、、、これについては別の機会に。)
月次試算表作成日の翌日にオンライン税務監査の日程を組み、たとえ当日修正事項があっても、その日のうちに修正を済ませ、月次決算が完了するんです。
リアル訪問だったときは会計事務所側のスケジュールが合わなければ早期の月次決算は難しくなります。ですが、オンラインだと1時間だけの確保すれば、会計事務所側とのスケジュール調整が行いやすいのです。

オンライン会議形式の税務監査は、会計事務所担当の移動時間を気にすることなく、スケジュール調整を簡単に進められる点でとてもメリットがあると感じます。
リアル訪問型の場合だと、会計事務所が他クライアント訪問も兼ねて弊社の訪問スケジュールを組んでいるケースもあって、日程を一度決めると変更をお願いしにくいこともあります。仮に日程変更できたとして、近々のスケジュールがなかなか合わず、訪問日程がかなりズレ込むこともあります。
ですが、オンライン会議形式の場合は、お互いに1時間のスケジュール枠さえ確保できれば良いので日程を流動的に変更できるのです。

別の視点で考えると、オンライン形式は会計事務所側にも大きなメリットがあると思っています。
なぜなら、会計事務所担当者の移動時間や移動コストが削減されるからです。
移動時間が削減できるわけですから、その分をクライアントの対応時間にあてることができ、もしかしたら、2倍~3倍のクライアント対応ができるのかもしれませんね。

結果として、当社はオンライン会議で税務監査をすることによって、とてつもない効用を得ることができました。全国の会計事務所もクライアントがオンライン形式を希望すれば、今後どんどん非訪問型へ移行していくのだろうと感じます。


税務監査が二極化する未来

一方で、『オンライン税務監査の活用』は二極化するとも感じませんか?
なぜなら、会計事務所側あるいは企業側のどちらか一方が、リアル訪問型にこだわる場合や、ITリテラシーが欠如していてクラウドサービスに拒否反応を示す場合はオンラインの活用が進まないないと考えられるためです。こういうケースは結構あるんじゃないかと思っています。

例えば、会計事務所が企業側に『オンラインでやりましょう!!』と提案しても、企業側が『オンライン会議システムってあまり活用できないから、今まで通り訪問でお願いできないですか?』といった感じですね。逆の場合も同じです。企業側がオンラインを推奨しても、会計事務所側が拒むケースもあるでしょう。
そうなると、仕方なく、従来のままリアル訪問型で継続ということに、、、
これでは、せっかくのオンライン活用のチャンスを逸することになるでしょうね。

こういう場合は、会計事務所と企業の双方で、オンライン活用のメリットをしっかりディスカッションすることが大事です。そして、お互いの業務効率化・生産性をしっかり認め合える関係を築くことが先決でしょうね。これ、めちゃめちゃ大事です。
一方だけのメリットでなくて双方のメリットを認め合うということですね。

お互いWin-Winということを忘れずに、当社はオンライン活用の恩恵をしっかり享受していきたいですね。


丸山 桂
丸山 桂
株式会社YKプランニング 経営管理本部長 公認会計士

大学卒業後、金融機関のリテール営業からEY新日本有限責任監査法人での金融機関監査とIPO支援経験を積む。独立し税理士事務所を開業後、YKプランニング入社。現在は経営管理本部で予算管理とバックオフィス業務を統括。幅広い財務会計と金融の知識と経験を活かし、組織の成功に貢献するべく管理体制を強化中。
趣味はゴルフ・YouTubeで興味がない分野の動画をあえて見ること。