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今求められるサーバントリーダーシップとは

2021年 8月17日
人材育成 ビジネス用語

組織には必ずリーダーが存在します。一口にリーダーと言っても様々なタイプがありますが、なかでも近年注目を集めている「サーバントリーダー」という言葉をご存知でしょうか?

今回は、今求められる新しいリーダー像・サーバントリーダーについてご説明します。


サーバントリーダーとはなにか

リーダーというと、いわゆるワンマンと呼ばれるような、組織やチームの先頭に立ち部下を支配する役割をイメージする人も多いかと思います。しかしサーバントリーダーは、そのようなリーダー像とは全く異なる役割を担っています。

サーバントリーダーとは、「チームメンバーを支えること」を主な役割とする新しいタイプのリーダー像です。この概念は、1969年にアメリカのロバート・グリーンリーフ博士によって提唱されました。

「サーバント」とは、「使用人」や「召使い」、「奉仕する人」という意味を持ちます。一見リーダーシップとは程遠い言葉のように感じますが、リーダーの中にはチームメンバーを支配するのではなく、奉仕し支えていくことで部下の自主性を引き出し、チームを成功に導くタイプのリーダーもいます。このような支援型のリーダーが、サーバントリーダーと呼ばれるのです。

近年、企業のグローバル化や人々の価値観の多様化が進み、従来の支配型リーダーの手法は時代にそぐわないものとなりつつあります。そんな中、今から50年以上も前に提唱されたサーバントリーダーが、現代社会に適した多彩な人材を上手く束ねることができるリーダー像として、再び注目を集めているのです。


支配型リーダーとの違い

では、従来の支配型リーダーとサーバントリーダーにはどのような違いがあるのでしょうか?

支配型リーダーは、先述したように自らがチームの先頭に立ってメンバーに指示を出し、彼らを従わせるというスタイルのリーダーです。このタイプの人物には、競争社会を勝ち抜けるだけの高い能力を持ち、実際に数多くの実績を積むことでリーダーという地位に昇り詰めた人が多く見られます。

彼らは、チームメンバーに自らの仕事ぶりを見せながら、自分の指示に従わせたり自分のやり方を真似させたりすることで、部下を自分のようなビジネスパーソンに育てようとしていきます。そのため、支配型リーダーの指導が功を奏し、第二・第三の優秀な人材が育てば、それは企業にとって大きなメリットとなるといえます。

一方のサーバントリーダーは、チーム内の地位に関係なく相手の話に耳を傾け、その気持ちに共感を示し綿密にコミュニケーションを取ることで、メンバーとの信頼関係を築いていきます。信頼関係がしっかりと構築されたチームでは、メンバーそれぞれが高いモチベーションを維持しながらいきいきと働くことができます。

つまりサーバントリーダーは、支配や命令によりメンバーを引っ張って結果を出すのではなく、メンバーひとりひとりが心地よく働くことのできる環境を作ることで、良い結果を生み出していくのです。


サーバントリーダーによる効果

続いて、サーバントリーダーの存在が組織やチームにもたらす効果を見ていきましょう。

まず期待できることは、メンバーそれぞれの特性に合わせた成長を促す効果です。支配型リーダーの場合は、自分のやり方に合わせた命令や指導を行うため、リーダー本人に合ったやり方をチーム内に落とし込んでいきます。しかしこの方法では、生まれ持った性格がリーダーと異なる部下には大きな精神的負担が掛かる可能性があります。

しかしサーバントリーダーの場合、一方的に命令するのではなくメンバーの意見も取り入れるため、チームメンバーも無理なく従いやすく、結果としてチームの成果や業績の改善に繋がります。ひとりひとりのメンバーに丁寧に接していくことで、それぞれが自身の長所を活かして成長でき、ゆくゆくはタイプの異なる優秀な人材が複数育つことが期待できるのです。

さらに、上司と部下が信頼関係を築くことができるのも、サーバントリーダーの存在がもたらす大きな効果といえます。前述のように、サーバントリーダーはメンバーとのコミュニケーションを大切にします。相手の意見を尊重した指導をすることで、部下は自分を認めてくれた上司に対して信頼感を持つようになり、やがて彼らの成長への意欲や仕事に対する自主性を高めることが期待できます。

またリーダー側も、高いモチベーションを持って積極的に仕事に取り組むメンバーの姿に、支えになりたい・指導したいという意欲を掻き立てられることでしょう。このように、サーバントリーダーの奉仕する姿勢は好循環を生み出し、上司・部下の双方が信頼し合うチームを作り上げることができるのです。

まとめ

以上、サーバントリーダーについてご説明致しました。
今後ますます人々の価値観が多様化していく中、リーダーも時代に合わせた方法で統率をとることが重要となってきます。
まずはリーダーが意識改革することで部下との信頼関係を築き、強力な組織を作り上げていきましょう。