中小企業のブランディングにおけるメリット
みなさんは「ブランディング」について、どのようなイメージをもっているでしょうか?
「いわゆる大企業がするもの」「広告などを使用したコストの掛かるもの」そのようなイメージを持たれている方も多いかもしれません。
しかし、インターネットが普及し、SNSの利用が一般的になった現代では、中小企業にこそ自社の「ブランディング」の強化が必要です。
そこで今回は、「ブランディング」により中小企業が得られるメリットをご紹介していきます。
ブランディングとは
そもそも「ブランディング」とは、どういう意味なのでしょうか。「ブランド」や「ブランディング」と言われると、高級感のあるものや知名度を高めるために広告等で露出を増やすことが浮かんでしまいますが、実際の意味は少し異なります。
「ブランディング」とは、簡単に言えば「他とは違う価値を明確に打ち出すこと」です。
日本には数百万の中小企業が存在しており、その中で勝ち残っていくためには他社との違いを明らかにし、そこを売り込んでいく必要があります。
同じようなサービスや商品であっても、「この商品ならこの会社」と認識してもらえるような価値を提供し、その認知度を上げていく。価格競争では大企業にかなわない中小企業にこそ、このような「区別」による施策が重要となってくるのです。
ブランディングのメリット
それでは実際に、中小企業にとっての「ブランディング」はどのようなメリットがあるのでしょうか。
最も大きなメリットとして上げられるのは、先ほど少し触れた「価格競争からの脱却」です。
低価格帯のワンプライスショップの拡大や類似商品の増加が顕著となっている昨今、自社のサービスを売り込んでいく際に「いかに他社より安いか」を焦点にしてしまうケースがよく見られます。ただし資金源の潤沢な大企業と争う事になった場合、その体力の面から中小企業は不利と言わざるを得ません。
しかし、しっかりとした「ブランディング」施策を行っている企業であれば、たとえ他社よりも高価な価格帯になっていたとしても、消費者から支持される可能性は高くなります。また、その商品やサービスに対する憧れや共感などによって、さらなるファンを獲得するという効果も期待できるため、先の見えない価格競争に参加する必要もなくなっていくと言えるでしょう。
「ブランディング」によってファンを獲得できると、「リピート率の向上」や「企業自体への信頼感の向上」にもつながっていきます。
例えば新しい事業を立ち上げる際でも、すでにファンである顧客には「あの企業なら大丈夫」といった信頼をもって受け入れてもらえるため、新規顧客の獲得により多く投資することができ、結果として全体の利益向上を図ることが可能となってきます。
また、「ブランディング」の効果は顧客に対してのものだけではありません。
一定のファンが定着することで継続的な広報コストを減らすことができたり、自社ブランドが確立していくことで社員の士気が高まったりと、社内でも大きな利益を生み出してくれる面も持ち合わせています。
このように自社のサービスや商品を「ブランディング」によって他社と「区別」することで、ファンが増えてさらなるブランド力を得ることができるといった好循環が生まれていくのです。
まとめ
これまではコストなどの面から大企業のものと捉えられてきた「ブランディング」ですが、SNSの台頭により、コストを掛けずに他社との違いを広く周知いくことが可能となってきました。
まずは自社の強み、他社との違いを分析し、どのように打ち出していくのかを明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。