BLOG bixid

月次決算・経営管理を簡単にする
bixidオフィシャルブログ

【経営ウォッチ】カルビーが実現した全員活躍型の経営

2021年 5月25日
組織強化 トレンド

それぞれの分野でリーディングカンパニーとして業界を引っ張っている企業の経営について解説していく【経営ウォッチ】シリーズ。 第2回はカルビー株式会社の「全員活躍」型経営について解説します。

社長をはじめとした経営陣が社の経営方針を決定し、社員はその方針に従って与えられた仕事をこなすだけ…そんなトップダウン型の経営方法では、グローバル化などの変化が著しいこの先の時代で生き残っていくのはとても難しいでしょう。

では、どのようなやり方で企業経営していけばよいのでしょうか。 今回はそのヒントを探るべく、カルビー株式会社の人事制度・施策改革への取り組みについて見ていきましょう。

カルビーの考える「全員活躍」とは

カルビーでは、企業の持続的成長のためには、従業員一人ひとりが能力を十分に発揮し、その能力を組織の活性化とイノベーションの創出につなげることが重要だと考えられています。

この考えに基づき、従業員を「大切な人“財”」と捉えて、個々が強みを活かすことのできる「全員活躍」の仕組みづくりやチームづくりを進めているほか、その活躍の土台となるチャレンジしやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいます。


「全員活躍」に向けた仕組みづくり

では、「全員活躍」に向けた仕組みづくりをカルビーはどのように進めてきたのでしょうか?

カルビーが仕組みづくりの中で大きく改革した点に、人事異動があります。
それまで、幹部候補人材などは、本人による「手挙げ」制度(チャレンジ制度)は存在したものの、実質的には本部長が指名するシステムになっていました。また、既存の手挙げ制度を利用したいと考える従業員は、皆の前でプレゼンテーションをしなくてはならないなど一定の条件があったため、ハードルが高く感じられることが多く、結果としてあまり機能していなかったのです。

そこで、手挙げ制度の仕組みを改め、直接人事に申告すれば利用できるようハードルを下げることで、従業員からの「手挙げ」が活発になるようにしました。

「手挙げ」制度に関しては、改革前には手を挙げた従業員が9人しかいませんでしたが、2018年に本格的な仕組みづくりをスタートさせると、短期間で40人が制度を利用したということから、着実に「全員活躍」の仕組みが従業員にも浸透してきていることがうかがえます。

なぜこのような改革を行ったかというと、カルビーは長年トップダウンによるやり方で機能してきました。しかし近年、新しい仕組みづくりを始め、トップダウンではなくボトムアップで進めていく方向に転換しました。この実現のためには、従業員自身が主体的にどう動いていくのかが重要となります。

そこで「キャリアオーナーシップ」というマインドを掲げることにしました。これは、自分の将来を考え、キャリアを自分で作り、それによって会社を変えていくという「全員活躍」のマインドです。

このマインドを全員に持ってもらうための前段階としても、社内の異動を活発化させる必要性があったというわけです。


環境面から見た「全員活躍」

仕組みづくりだけでなく、「全員活躍」の土台となる社内の環境整備ももちろん重要です。

カルビーでは、生活(ライフ)の充実こそが、仕事(ワーク)に好影響を及ぼし、またそれが生活のさらなる充実につながるという「ライフワークバランス」の考え方を重視しています。

その考えを体現するため、従業員が個々のライフイベントに左右されることなく、家庭と仕事を両立し、仕事上でも活躍できるように、さまざまな制度や支援の見直しや拡充を行っています。

例えば、残業時間を目に見えるようにすることで、残業時間の削減及び就業時間の適正化を図ったり、長期有給休暇の取得を推進することで生活の充実を図ったりなどの取り組みが実際に行われています。さらにその先の環境整備として、ITインフラの刷新・活用を行うことで、業務やパフォーマンスの向上にも取り組んでいます。

ライフとワーク、それぞれの充実が相乗的に作用・循環することで生まれる働きがいの実現=「ライフワークインテグレーション」が、カルビーの目指す「全員活躍」の基盤となるものなのです。


まとめ

カルビーは、自社の持続的成長のために必要なのは上からの指示を待つトップダウン方式の経営をするのではなく、従業員個人が自分はどうしたいのか?を常に考え、それを声に出していくことのできる「全員活躍」の仕組みづくりだと考え、実現したというわけですね。

【経営ウォッチ】第2回では、従業員全員が経営に参加しているという意識を持つことが、この先も企業を発展させていく上で非常に重要なポイントであると感じていただけたかと思います。

従業員一人一人が主体的に考え、動いていく環境を作るために何ができるか?を追求していくことが、企業経営をする上で非常に重要なのではないでしょうか。