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グループ企業全体の経営数値の把握実態

2021年 6月24日
資金繰り 会計・財務

こんにちは。YKプランニング管理本部長であり公認会計士の丸山です。

本日は、「グループ企業全体の経営数値の把握実態」についてお話しします。
今回このテーマを取り上げたのは、弊社独自でグループ企業に対してアンケートを実施した結果がとても意外だったからです。

アンケートの質問は「グループ企業全体の経営数値を把握するために、各グループ会社の会計数値を合算されていますか?」という簡単なものです。アンケート対象は国内にグループ企業が最低3社以上ある、上場企業や公的機関を除くグループ親会社で、アンケート回答母数は151社です。

グループ全体の経営数値を把握していない企業は約70%!

結論から言いますと、約30%のグループ企業が各関連子会社の会計数値の合算作業を実施していて、残りの約70%は実施していないという回答でした。

うそでしょ?そんなに少ないの?と疑いたくなる結果でした。
数十億~数百億の売上規模クラスの企業に対してアンケート調査したため、それほどの企業であれば最低でも年1回はグループ全体の経営数値を把握しているだろうと予想していたのです。

親会社は、グループ全体の経営数値の把握は必要ないと思っているのか?
それとも必要だと感じているけれど、合算作業が面倒だから実施できていないのか?

おそらく後者が大きな要因だと想定されます。
なぜかというと、アンケート回答約30%の合算作業実施グループ企業は、すべてExcelを活用した手作業で集計されていたからです。

上場企業などでは高額な連結システムを導入しているケースはありますが、それ以外の企業ではExcelを利用した作業になるため、各社の会計データ収集から合算集計作業に至るまで、人力ではとても煩雑な作業が伴うことになるんですね。

グループ親会社の立場で考えると、グループ企業全体の経営数値が見える化できた方がいいに決まっているのですが、作業が面倒だからというだけで、グループ全体数値を把握することを諦めているとさえ思えてきます。


個人も法人も究極は同じ?

個人に置き換えて考えてみましょう。

個人が持っている銀行口座をそれぞれ「法人そのもの」だとみなせば、「グループ全体の経営数値の把握」は究極のところ家計簿アプリの銀行口座連携によって家計全体の収入・支出・預金残高の把握をすることと同じだと思います。

家計簿アプリで銀行口座連携をすると、各銀行口座の残高が確認できるだけでなく、家計簿アプリで各口座残高を合計した金額も確認できるので、家計全体を把握するのにとても便利です。

個人の銀行預金口座の残高合計の把握というのは家計にとっては非常に重要です。
家計全体でお金が増えているのか減っているのか?
各預金口座の収入は何で、支出は何なのか?
ちゃんとやりくりできているのか、足りなければ何を削るか?
など、これを『見える化』するために家計簿があるわけですね。

例えば、あるサラリーマンがいくつか副業していて、
・給与収入はA銀行口座
・1つ目の副業収入はB銀行口座
・2つ目の副業収入はC銀行口座
という具合に別管理していたとしましょう。おそらくこのサラリーマンは、すべての収入の合計額を毎月把握するはずです。

これをグループ企業に例えると、
・給与収入→親会社の売上A
・1つ目の副業収入→子会社1の売上B
・2つ目の副業収入→子会社2の売上C
と同じことだと思います。

支出面も同じです。
・日常の買い物はクレジットで支払ってa銀行口座から引き落とし
・水道光熱費はb銀行口座から引き落とし
・家賃はc銀行口座から引き落とし
という状況を想定しましょう。口座からきちんと引き落としできそうか?残高が不足している場合は他の口座から残高を移動するでしょう。

これをグループ企業に例えると
・a銀行口座の引き落とし→親会社の経費a
・b銀行口座の引き落とし→子会社1の経費b
・c銀行口座からの引き落とし→子会社2の経費c
と同じだと思います。子会社2の預金残高が厳しい状況ならば、親会社が資金を融通することも往々にしてありますしね。

もちろん、法人は資金がショートしたら倒産しますので、各グループ企業単体で預金口座の残高の把握をはじめ、売上・経費の把握はなされているでしょう。

しかし、グループ企業を形成している以上、グループ親会社は最低でも年に1回はグループ全体の経営数値を把握し、グループ全体という大きな視野でグループ経営の舵取りができる体制を構築する必要があるのではないでしょうか?

まとめ

グループ全体の数値を眺めないことには見えてこない気づきが必ずあります。

グループ企業の会計数値の合算というのは、グループ各社ごとの会計数値が横にずらっーと並んでいて、最後にグループ合計数値が『見える化』されている状況を指します。
これは、個人でいうところの各銀行預金口座がずらっと横にならんでいることと同じであって、最後に個人の預金口座合計が並んでいることと変わりない状態ですね。

個人がやれることをどうして法人でやらないのか?

グループ企業の親会社の皆様!!
真っ先にやるべきこと、それは『会計数値のグループ合算』です。