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業務改善なら 「ECRS(イクルス)の原則」

2021年 7月 6日
業務改善 ビジネス用語

ビジネス会話の中で頻繁に登場する「フレームワーク」。意思決定や分析、問題解決などの際に使えるこのフレームワークは、目的ごとにそれぞれの役割が決まっています。

今回はそのフレームワークの中から、業務改善の大原則とも呼ばれる「ECRSの原則」をご紹介します。


ECRSとはなにか

「ECRSの原則」は、工場などの生産現場で使用されることが多い業務改善のためのフレームワークです。

「ECRS」はイクルスと読み、それぞれ「排除(Eliminate)」「結合(Combine)」「再配置(Rearrange)」「単純化(Simplify)」の頭文字から取られています。このフレームワークでは、先述した4つの視点をもとに、その順通りに業務改善を検討していくという手法を取ることが特徴です。

「ECRSの原則」は一般的な企業の間接部門でも用いることができるため、万能なフレームワークとも言われています。また現在では、顧客のコストパフォーマンスを向上させるための戦略として用いられることもあり、どの分野の企業にとっても非常に有用なものだと言えるでしょう。


E/C/R/Sそれぞれの役割

それでは、「ECRS」に含まれる4つの視点をひとつずつ見ていきましょう。

■Eliminate:排除
最初は「排除」、つまり「現状の作業をなくせないか、やめられないか」という視点です。
長年続いている業務の中には、前任者からただ引き継いだだけのケースや目的が不明なケース、余計な手間を増やしているケースが存在します。社内メールでの挨拶文や取引先との業務確認書類のやり取りなど、省いてしまっても問題がないという作業は一度思い切ってやめてみましょう。

また、作業の排除には自分たちの手間をかけずに外注するという方法もあります。自社のリソースを最大限に活用することを念頭に置き、外注でも問題のない部分は専門業者に依頼してしまうことも検討しましょう。

■Combine:結合
続いての視点は「結合」、つまり「作業を1つにまとめられないか、分業している内容を1人でできないか」というものです。
連続する1つの作業を複数人で担当することは、業務を行う上でとても一般的です。しかし、定期的に作業内容や手段、工数を見直していないと、実は作業を分担していること自体が無駄だったというケースに気づくことができません。

一旦作業の分担をゼロ視点で見つめ直し、そもそも分担は必要なのか、1人で担当するなら誰が適任なのかを検討してみましょう。

■Rearrange:再配置
3つ目の視点は「再配置」、つまり「業務の工程を入れ替えたり、業務担当を入れ替えたりする必要はないか」というものです。
例えば、普段はAの作業のあとにB、Cの作業を行なっている場合、Bから始めてA、Cという流れにしてみるというケースがここに該当します。この手順の入れ替えは、小さいものであれば日々の業務内でも簡単に取り入れることができます。

また、社内全体を俯瞰し、各部署の担当業務を入れ替えるという大規模なケースもこの視点では考えられます。どちらの場合もまずは「目的はなにか」をしっかりと意識し、それに沿って効果的な配置を検討することが重要です。

■Simplify:単純化
最後は「単純化」、「もっと簡単にできないか、効果的なツールはないか」という視点です。
IT化が急速に進んでいる現代において、未だに旧態依然とした手法をとっている業務はないでしょうか。電子化できるのに紙ベースで作業をしている、自動化できる作業を手動で行っているなど、既存のツールやシステムを導入するだけで効率化が図れる業務は数多く存在します。

また、すでにツールを導入していたとしても、新しい技術の普及や作業プロセスの変化に合わせて見直していく必要はあります。「慣れ親しんでいるから」という理由だけでの運用は長期的にみてリスクを伴いますので、柔軟に対応できるような意識づくりもしておきましょう。

まとめ

今回は「ECRSの原則」をご紹介しました。

変化のスピードが早い現代社会では、現状に満足してしまうのではなく、常に「もっと効率をあげられないか」という視点を持ち続けることが求められます。

まずは日頃の小さな作業から、改善点を探してみてはいかがでしょうか。