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カスタマージャーニーの基本 ペルソナ設定のコツ

2021年 8月 4日
営業/マーケティング ビジネス用語

新規事業の立ち上げや既存事業の改善を行う際、ペルソナの設定は施策を効果的に動かしていくために欠かせないポイントとなります。
特に幅広く応用できるマーケティング手法・カスタマージャーニーの作成時には、しっかりとしたペルソナの作り込みが不可欠です。

今回はカスタマージャーニーを作成する際のペルソナ設定のコツをご紹介します。


カスタマージャーニーにおけるペルソナとは

ペルソナは、「顧客像」を指す用語です。同様の意味を持つ「ターゲット」と比べると、より細かく設定が作り込まれた対象を「ペルソナ」と称します。

ペルソナの設定はどの業界、どの分野でも必要となるものですが、特にカスタマージャーニーにおいては大変重要なポイントとなります。

カスタマージャーニーは、その名の示す通り「顧客がたどる行動、思考の流れ」を考えるためのものです。つまり、その主幹となる顧客像をしっかりと描くことができないと、ジャーニーを描くことすらできないのです。また、曖昧なペルソナ設定だと施策チーム内での認識にズレが生じてしまい、的確なプランを提案する妨げにもなります。

カスタマージャーニーを行う前段階でペルソナ設定をどのくらい緻密に行うのかが、その後の施策の行方を決めると言っても過言ではないのです。


ペルソナを設定するポイント

それでは、ペルソナを設定する上で意識したいポイントを見ていきましょう。

まず意識するのは、「ペルソナ設定=プロフィール作成ではない」という点です。

顧客像を作り込むといわれると、年齢や性別、家族構成などのプロフィールを作成すると考えてしまいがちです。
しかし、ペルソナ設定で重要なのは顧客の属性ではありません。もちろんある程度の属性設定は顧客イメージを掴むために必要ですが、最も大切なことは「顧客は何を求めているのか」という部分です。

例えば同じスーパーマーケットに買い物に訪れた顧客でも、「家が近いからいつも利用している」顧客と「今日は特売だから遠方から来た」という顧客では求めているものが異なります。

プロフィール重視で求めているものを考察してしまうと、このような細かい違いを見落としてしまうというリスクがあります。顧客のプロフィールだけではなく、思考にまで意識を向けることを忘れないようにしましょう。
もうひとつ忘れてはいけないポイントが、「顧客像の想像に引っ張られすぎない」という点です。

先ほどのプロフィール作成にも共通するのですが、ある属性の顧客像を想定するとそのイメージに引っ張られたままに思考を想像してしまうというケースがあります。

例えば「企業役員クラスの女性」とペルソナ設定を行った場合、「身につけるものは高級なブランド物を好む」というイメージを持ってしまいがちです。しかし、実はプチプラファッションが好きだったり、もしかするとブランドものが苦手ということも考えられます。

属性に対するイメージは、マーケティング担当者の個人の価値観によっても差が出てしまうものです。このことからも固定観念にとらわれることなく、柔軟な思考で対象をイメージしていくよう心がけていくことも、ペルソナ設定の重要なポイントと言えるでしょう。


上手なペルソナ設定のコツ

ここまでご紹介したように、効果的なペルソナ設定には柔軟な思考をもとに「顧客が何を求めているのか」を考えることが重要です。しかし、事業に関わる担当者だけで対象となる顧客の趣味嗜好を突き詰めていくのは、実際のところ大変厳しいと言えます。

そこでぜひ採用していただきたいのが、顧客候補へのインタビューです。「顧客がある事象に対して求めること」はその顧客の置かれている状況によって異なります。インタビューを行うことで同じ属性の対象でも異なる思考を持つことが明確になるため、その先のペルソナの作り込みにも確証をもって進むことができます。

はじめにある程度の属性を絞り込んだら、候補となる方に実際に話を伺っていくこと。地道に見えるかもしれませんが、これが上手なペルソナ設定のコツなのです。


まとめ

近年は「いいものを作れば売れる」という時代はもう終わったと言われています。

これからの時代は、商品やサービスの開発準備段階から顧客視点を取り入れることが更に重要になっていきます。まずは柔軟な姿勢で、顧客と接してみることから始めてみましょう。