今さら聞けない!KPIとKGIの違いを徹底理解
目標設定を行う際によく登場するKPIとKGI。目標達成度の具体的な指標として使われるため、耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。また、目標達成の手法としては、近年「OKR」が新たに注目されてきています。
今回は、KPIとKGIの基本を押さえつつ、OKRとの違い、それぞれの設定方法について解説していきます。
KPI・KGIとは
KPIは「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指数」と訳されます。簡単に言えば、組織の目標達成に対し、その達成度合を評価するための「中間目標」を意味します。
KPIを設定すると、目標がより明確になる、チームの方向性が定まる、目標達成率が向上するなどの効果が期待できます。つまりKPIは、最終目標の達成においてとても重要な要素と言えるのです。
一方KGIは、「Key Goal Indicator」の略で「重要目標達成指数」と訳されます。こちらはKPIよりも規模が大きく、「最終的な目標」を意味します。
例えば「今月末までにECサイトの売上50%UP」というKGIを設定したとします。
この数値だけでは目標までのプロセスが曖昧であり、達成までの道筋も見えてきません。
ここで登場するのがKPIです。「サイト訪問100万PV達成」「リピーターを3倍にする」といった具体的なKPIを設定することで、KGI達成をより戦略的に落とし込むことができるのです。
今注目されるOKRとの違い
では、最近注目されているOKRとは何が違うのでしょうか。
OKRは「Objective and Key Result」の略で、「目標と主要な結果」と訳されます。このOKRの主旨は「会社、チーム、個人の目標を連動させる」ことにあり、会社全体の目標管理に適しています。
先述したKPIやKGIは部門ごとの目標の管理に適している反面、柔軟性に欠け、形骸化しやすいというデメリットがあります。
一方のOKRは、四半期ごとに見直すことが一般的であるという特徴を持つことから、先の読めない時代の変化にも対応しやすいというメリットがあります。
このOKRの始まりは1970年代におけるインテル社での導入だと言われており、現在でもGoogle社やtwitter社、メルカリなどで採用されています。
それぞれの設定方法と注意点
それでは実際に、KPI、KGIそれぞれの設定方法を見ていきましょう。
KPIとKGIを設定する場合、先に最終目標であるKGIを決めていきます。KGIが決まったら、そこに到達するための中間目標KPIの設定に入ります。
ここで重要となるのが、KPIの根拠です。ただ闇雲にKPIの基準を決めたのでは、KGIの達成が曖昧になってしまいます。KPIを設定する際には、これまでのデータをしっかりと参照し、その内容に基づいた数値を算出するようにしましょう。
また、KGI、KPIは必ず「計測可能なもの」にすることもポイントです。
「売上をアップする」「リピーターを増やす」といった曖昧なKGIを設定した場合、そこに到達するためのKPIも「とにかく集客する」「客単価を上げる」のようなものになってしまい、達成度の把握が難しくなります。「月の売上を50%アップする」「3か月で3回以上利用してもらう」のように、定量的な指標にするよう心がけましょう。
まとめ
目標の到達度を測る指標として、KPI、KGIをご紹介しました。
複数人でプロジェクトにあたる場合、目標を正しく共有することは成果にも直結します。まずは自社の課題をもとに、定量的なKGIを設定するところから始めてみましょう。