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わかりやすく解説!電子帳簿保存法の対応方法

2024年 1月25日
会計・財務 業務改善

令和3年度の税制改正において、電子帳簿保存法が改正されました。当初はその施行が令和4年1月1日からの予定でしたが、対応が困難な企業の実情に配慮し、令和5年12月31日までの宥恕措置が設けられました。

いよいよ令和6年から電子取引のデータ保存が義務化されます。令和6年1月以後も一定の要件を満たす場合、猶予措置が設けられていますが、今後もデジタル化の流れは加速することが見込まれており、早期の電子化対応は必要不可欠です。

今回は、電子帳簿保存法の概要と令和5年度の改正において経営者や経理の担当者がおさえておくべきポイントについてご説明します。

「電子帳簿保存法」とは

電子帳簿保存法は、税務関係帳簿書類のデータ保存を可能とする法律です。税法上保存が必要な帳簿・書類をパソコン等で作成した場合は、プリントアウトせずにデータのまま保存することができます。

対象となる帳簿・書類には以下のようなものがあります。
・会計ソフトで作成している仕訳帳、総勘定元帳、経費帳、売上帳、仕入帳などの帳簿
・会計ソフトで作成した損益計算書、貸借対照表などの決算関係書類
・パソコンで作成した見積書、請求書、納品書、領収書などを取引相手に紙で渡したときの書類の控え


「電子帳簿保存法」の3つの区分と改正ポイント

①電子帳簿等保存 ※任意
最初から一貫してパソコン等で作成している帳簿や国税関係書類は、プリントアウトして保存するのではなく、電子データのまま保存ができます。
例えば、会計ソフトで作成している仕訳帳などやパソコンで作成した請求書の控え等が対象です。さらに、一定の範囲の帳簿を「優良な電子帳簿」の要件を満たして電子データで保存している場合には、後からその電子帳簿に関連する過少申告が判明しても過少申告加算税が5%軽減される措置があります(※事前に届出書を提出している必要あり)。

②スキャナ保存 ※任意
決算関係書類を除く国税関係書類(取引先から受領した紙の領収書・請求書等)は、その書類自体を保存する代わりに、スマホやスキャナで読み取った電子データを保存することができます。

③電子取引データ保存 ※義務化
申告所得税・法人税に関して帳簿・書類の保存義務が課されている者は、注文書・契約書・送り状・領収書・ 見積書・請求書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データ(電子取引データ)を 保存しなければなりません。


令和5年度の改正ポイント

参考:国税庁 電子帳簿保存法の内容が改正されました
①電子帳簿等保存では、「優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置」の対象となる帳簿の範囲が見直されました。

②スキャナ保存では、解像度・階調・大きさに関する情報の保存が不要とされました。なお、これらの情報を保存しておくことは不要となりましたが、スキャナで読み取る際に守らなければならない解像度(200dpi 以上)や階調(原則としてカラー画像)などの要件自体に変更はありません。また、入力者等情報の確認要件が不要とされました。そして、帳簿との相互関連性の確保が必要な書類が重要書類に限定されました。

③電子取引データ保存では、検索機能の全てを不要とする措置の対象者が見直されました。対象者は以下のとおりです。
・基準期間(2課税年度前)の売上高が「5,000 万円以下」の保存義務者
・電子取引データをプリントアウトした書面を、取引年月日その他の日付及び取引先ごとに整理された状態で提示・提出することができるようにしている保存義務者

また、令和4年度税制改正で措置された「宥恕措置」は、適用期限(令和5年 12 月 31 日)をもって廃止され、新たな猶予措置が整備されました。
次の要件をいずれも満たしている場合には、改ざん防止や検索機能など保存時に満たすべき要件に沿った対応は不要となり、電子取引データを単に保存しておくことができることとされました。

・保存時に満たすべき要件に従って電子取引データを保存することができなかったことについて、所轄税務署長が相当の理由があると認める場合(事前申請等は不要)
・税務調査等の際に、電子取引データの「ダウンロードの求め」及びその電子取引データをプリントアウトした書面の提示・提出の求めにそれぞれ応じることができるようにしている場合
※「宥恕措置」では、電子取引データの「ダウンロードの求め」に応じる必要はありませんでした。しかし、新たな猶予措置では、プリントアウトした書面の提示・提出の求めに加え、電子取引データについても「ダウンロードの求め」にも応じる必要があります。


YKプランニング財務経理部に聞く!電子帳簿保存法への対応

電子帳簿保存法の概要と令和5年度の改正について確認してきました。
では、実際にはどこから対応を進めていけばよいのでしょうか?
実際に対応を進めている財務経理部に聞いてみました。

まず、取り組んだのは情報収集です。いくつもの会計ソフトメーカーが電子帳簿保存法関連のセミナーを開催していたので、複数受講し情報収集しました。
そして、次におこなったのが現状の整理です。請求書を紙で受領している取引先と電子で受領している取引先を確認しました。基本は電子で受け取ると方針を定め、紙で受領している取引先へ電子で受領できるよう交渉を進めました。

自分たちで対応を進めていける部分はよいのですが、相手に対応をお願いする部分についてはコントロールできないので難しいと感じています。根強い紙での請求書発行先があり、完全に電子化することはできず2割は紙が残りました。今後はスキャナ保存に対応しているシステムを導入し紙での保存をなくす予定です。

電子帳簿保存法とインボイスの対応を同時に進めていかなければならず、業務量が増えて大変ですが、今までの業務を見直すきっかけになりました。法律関係の文章は読み解くのが難解なので、自分たちだけで対応していくのは難しいことです。顧問税理士に相談したり、自社に合ったシステムを検討・導入したり、効率的に進めていくことをお勧めします。


まとめ

以上、電子帳簿保存法の概要と令和5年度の改正のポイントについてご説明いたしました。

今後もデジタル化の流れはいっそう加速していくものと思われます。時代の流れに柔軟に対応できる体制を整えていけるよう、今から準備を整えていきましょう。

株式会社YKプランニング
株式会社YKプランニング
財務経理部