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顧客への継続的な関係には「LTV」が必須!

2021年10月11日
営業/マーケティング ビジネス用語

商品やサービスを提供する上で、新規顧客の獲得は大変な労力が必要となります。しかし、せっかく苦労して獲得した顧客であっても、1回の取引で関係が終わってしまうと得られる利益は期待できません。

そこで注目されているのが、「LTV」です。

今回は「LTV」の概要や注目され始めた背景、そして「LTV」向上の方法についてご紹介していきます。


LTVとは

LTVは「Lifetime Value」を略した用語であり、日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。

ある顧客が自社と取引を開始してからその関係が終了するまでを「顧客ライフサイクル」と呼びますが、LTVという言葉は、顧客がそのライフサイクルの期間内に自社にもたらす利益の総額を指しています。

一般的には、顧客がその商品やサービスに愛着があるほど、LTVは高まっていくと言われています。

LTVを算出する方法はいくつかありますが、代表的なものは下記の計算式です。

「LTV=平均顧客単価 × 収益率 × 購買頻度 × 継続期間」

コストを加味する場合は上記の計算式から、さらに「新規顧客獲得コスト」と「既存顧客維持コスト」をマイナスする必要があります。

なぜ今LTVが注目されるのか

それではなぜ、今LTVが注目されているのでしょうか。

その最も大きな原因とされているのが、市場の飽和です。人口が増加しており、商品やサービスに対する需要が供給よりも多い「成長市場」であれば、新規顧客の獲得は比較的容易であり、順調に売上を伸ばすことが期待できます。企業側にとってはみれば、より良い商品を作ることに注力すれば問題がない状況です。

しかし、昨今の日本市場は人口の減少とともに「成熟市場」となっており、新規顧客のハードルが大変高くなっているのが実情です。新規顧客の獲得はもちろんのこと、すでに獲得した顧客にも意識を払い、彼らの定着化を図ることで売上を伸ばす必要が出てきているのです。

もう一つの原因としては、マーケティング手法の変化があります。顧客の多様化やインターネットの普及に伴い、現代のマーケティングは不特定多数に向けた「マスマーケティング」から個人の嗜好に合わせた「One to Oneマーケティング」に移行しています。「One to Oneマーケティング」では、それぞれの顧客と丁寧にコミュニケーションを取ることが重要視されるため、LTVに注目が集まるようになったというわけです。

LTVを高めるには

では、実際にLTVを高めるために必要なことは何でしょうか。前述した計算式をもとにすると、以下の3点が考えられます。

1.購買単価を上げる
購買単価を上げるためには「商品自体の値上げ」を考えてしまいますが、それだけではせっかく獲得した顧客が離れてしまうリスクがあります。原価を抑えたり、バリエーションを増やしたり、セット販売などの企画を導入したりといった様々なアプローチから、満足度を落とすことなく購入金額を増やしてもらう施策を検討してみましょう。

2.購買頻度を上げる
同じ既存顧客でも、年に1度だけ利用する顧客と年に何度も利用する顧客ではLTVに大きな差が出てきます。自社の商品やサービスに定期的に触れてもらえるよう、SNSを活用したり、メルマガやDMなどの案内をしたりといった方法を検討しましょう。

3.継続期間を伸ばす
継続期間を伸ばすには、自社の商品やサービスが顧客にとって魅力的であり、有益であり続ける必要があります。特に顧客ロイヤリティの高い顧客はインフルエンサーとしても期待できるので、長期契約特典やポイントプログラムの導入、丁寧なコミュニケーションの徹底などで印象をアップすることも重要となります。社会貢献なども印象アップに繋がりますので、検討してみるといいでしょう。


まとめ

現代社会には、サービスや商品、情報が溢れています。その中で高いハードルを超えて獲得した顧客は、売上面でも広報面でもとても重要な役割を果たします。

まずは自社のファンを作っていく視点をもって、顧客管理体制を見直してみてはいかがでしょうか。

株式会社YKプランニング
株式会社YKプランニング
マーケティング部