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今注目される「オムニチャネル」とは

2021年10月15日
営業/マーケティング ビジネス用語

企業のマーケティング戦略として、マーケティングミックスというものがあります。マーケティングミックスとは、複数の観点を考慮して顧客との関係性を築き、商品を選んでもらいやすい環境や状況を作ることを意味します。

そのなかでも「流通:Place」に着目した「チャネル戦略」、特に「オムニチャネル」が今注目されているのをご存知でしょうか。

今回は「チャネル戦略」についての基礎知識と合わせて、今知っておきたい「オムニチャネル」についてご紹介します。

企業のチャネル戦略とは

チャネル戦略は、先述のように「流通:Place」に着目したマーケティング実行戦略です。「作り手から買い手までの販売ルートや組織をどのように管理し、運営していくのか」という部分をカバーする戦略を指します。

チャネル戦略は以下の3つに分類されます。

①コミュニケーションチャネル(情報伝達経路)
商品自体を認知してもらうことから、公式サイトや資料請求フォームへアクセスをしてもらう段階までのチャネル。広告媒体やSNS、メールマガジン等。

②販売チャネル(販売経路)
消費者が商品を実際に購入できる場所や方法。スーパーマーケットや小売店、ECサイト等。

③流通チャネル(流通経路)
商品の配送や物流ルート、それに関わる業者のこと。

従来の小売店の場合、「シングルチャネル」と呼ばれる「顧客に対して接点が1つだけ(実店舗のみ)である」という状態が基本でした。しかし、情報や流通の選択肢が増えた現代では、「マルチチャネル」と呼ばれる「1つの企業が顧客と複数の接点を持つ経営戦略」が一般的になってきています。

また最近では、在庫や顧客管理を一元化し、マルチチャネルの課題を解決した「クロスチャネル」や、クロスチャネルをベースにしてさらに質の高い購買体験を生み出していく「オムニチャネル」が注目されるなど、流通小売業界における変化は目覚ましいものがあります。


今注目の「オムニチャネル」

では、今もっとも注目されている「オムニチャネル」とは何でしょうか。

オムニチャネル(Omni-Channel Retailing)は、顧客との接点づくりにオンライン・オフラインを問わず、店舗やECサイト、SNSなどのあらゆるメディアを活用し、購入経路を意識させることなく商品やサービスの販売につなげる戦略を指します。

要約すると、「実店舗とオンラインショップの境目がない新しい買い物を提供すること」といえます。

例えば、実店舗で顧客が気に入った商品のサイズ違いを探している場合、ネットショップの在庫をスタッフが確認し、その場で決済と配送の手配を完了させる、というような例が考えられます。

オムニチャネルが注目され始めた背景には、スマートフォンやタブレットといった携帯端末の普及があります。従来よりも情報の収集や比較が容易になったことで、消費者は同じものを「できるだけ安価で」「効率的に」買い物ができるようになりました。それにより、企業側も顧客満足度を上げ、さらなる効率化を図ることで他社との差別化をする必要が出てきたのです。

オムニチャネルのメリット

オムニチャネルを導入するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

まず第一に、顧客満足度の向上が挙げられます。顧客側にとって、実店舗とオンラインでの購入体験には、それぞれにメリットやデメリットがあります。特にデメリットの場合、訪れた店舗には欲しいサイズがない、オンラインで購入したら想像と違う物が届いたなどが挙げられるでしょう。

オムニチャネル戦略では、オフライン、オンラインそれぞれの良さをかけ合わせることで、マイナス面をカバーすることが期待できます。これまで体験できなかったような購買体験を提供することで満足度を向上させ、認知度やリピート率の向上を図ることができるのです。

次に、販売機会の損失を減らすという効果も期待できます。複数の販売経路がある場合、在庫の管理が大きな課題です。オムニチャネルではすべての販売経路を一括で管理することが可能となるため、適切に在庫を管理することができます。結果として、これまで「訪れた店舗には在庫がなかったから、他店で同じようなものを購入した」というような機会損失を減らすことに繋がり、さらなる売上向上にもつなげていけるのです。


まとめ

現状の把握や組織構築、情報の統合など、オムニチャネルのスタート時にはどうしてもたくさんの準備が必要となります。

まずはその前段階であるクロスチャネルを目指しながら、顧客の満足度を上げる戦略を打ち出していきましょう。

株式会社YKプランニング
株式会社YKプランニング
マーケティング部