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ポストCookie時代のゼロパーティとは

2021年11月16日
営業/マーケティング ビジネス用語

今、全世界的に話題になっている広告やPRで利用する「サードパーティCookie」の廃止問題。今後「サードパーティCookie」が利用できないようになったポストCookie時代に注目を集めているのが、「ゼロパーティ」と呼ばれる顧客データです。

それでは「ゼロパーティデータ」とはどういったことを意味するのでしょうか?


ゼロパーティデータとは?

ゼロパーティデータという言葉はよく耳にするけれど、いまいちよく分からない、またはどうして必要なのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

簡単に説明するとゼロパーティデータとは、顧客側が企業に対して、特定の対価と引き換えに自らの情報を提供することを示します。例えば割引クーポンや特別情報などと引き換えに自身のデータを提供する形が想定できます。

企業が顧客から直接取得する「ファーストパーティデータ」とは異なり、データの範囲が制限されることなく、自社単独で収集しにくい詳細な情報を知りえることが可能です。

また、顧客への理解が深まることで、ロイヤルカスタマーへと顧客を育成できるのも大きな特徴といえるでしょう。広告のミスマッチもできるだけ減らせることから、「自分を理解している企業」と顧客側に認識されることが可能となり、企業に対する好感度向上が期待できるのです。

しかし、現代社会において、テクノロジーの進化と共に消費者のプライバシーも変化してきており、個人情報の扱いにおける規制は年々厳しくなっているのが現状です。

ゼロパーティデータは顧客のプライバシーをできるだけ守りながら、同時に嗜好や趣味など顧客の特性を知りえる重要な情報です。あくまで「自己申告」となることから、取得のハードルは決して低くないというのが取得者の課題となります。


ゼロパーティデータの特徴

■信頼性
オファーをもとに自身の情報を企業に提供するため、データに信頼性が持てます。その代わりに、企業側には利用目的の開示や規約の作りこみがコストとして発生します。
多少の手間はかかりますが、相互の信用のもとに顧客自らがメリットを感じてデータ提供をおこなうため、信頼性は高くなります。

■正確性
ファーストパーティで得られる情報(自社アプリの使用頻度や利用金額などの情報)やサードパーティで得られる情報(第三者が提供するブラウザ履歴やオープンデータ)など、インターネットのオンラインから行動情報を集めただけでは、顧客の情報を正確に把握することは難しいとされています。
ゼロパーティデータの場合、顧客同意のうえで自らの情報を企業に提供しており、他のデータと比較して情報の正確さが保たれるのが大きな特徴です。

■Cookie対策
Cookieを用いた同意のないデータの広告などの利用が増えてきたことで、個人情報保護の観点からもCookieの使用が多くの企業で見直され、現在では廃止の検討が始まっています。
ゼロパーティデータは同意されたデータを利用してることから、広告主及びメディア自体の信頼性を損ねる心配はありません。


今後自社でやっていかなければならないこと

ゼロパーティデータは顧客のプライバシーや個人情報を守る体制を整えていることから、顧客の企業への信頼度を増し、ビジネスの持続可能性を高める効果も期待できます。

今後はいかに顧客にストレスをかけずにゼロパーティデータを収集し、ユーザーに自社ブランドの価値を知ってもらう努力を続けるかが重要です。そして、顧客理解をさらに深め、自社サービスにユーザーニーズを落とし込んでいけるかが、企業価値にとって大きな鍵となるでしょう。

まとめ

以上、ゼロパーティデータについてご説明いたしました。

同意を得て収集した顧客の声は、正確な情報を収集できるという強いメリットがあります。そして、顧客のプライバシーや個人情報を守る体制を整えている企業という事実が消費者の信頼度を増し、ビジネスの持続可能性を高めるのです。

ポストCookie時代に向けて、ゼロパーティを上手く活用しましょう。