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注目度が高まる「BtoBマーケティング」の基本

2022年 4月 7日
業務改善 営業/マーケティング

こんにちは。YKプランニング営業本部長の宗近です。

私はこれまでにBtoBマーケティングのアウトソーサーとして十数年、そして弊社YKプランニングでは自社サービスをBtoB領域に展開していくポジショニングとして携わってきました。

今回はこれまでの経験を踏まえてBtoBマーケティングの基本概念から具体的な流れについて紹介します。


BtoBとBtoCマーケティング

■BtoBマーケティング、BtoCマーケティングとは
BtoBは「Business to Business」の略で、企業(法人)が企業に向けて製品やサービスを提供するビジネスモデルを指します。法人向けの融資やシステム導入、企業のコンサルティングや工業用製品の製造及び販売などが該当します。

一方で、BtoCは「Business to Customer」の略で、企業(法人)が一般消費者である個人に向けて製品やサービスを提供するビジネスモデルです。個人向けの食品や日用品、電化製品など私たちの生活にも密着したビジネスモデルが該当します。

■マーケティングにおけるBtoBとBtoCの違い
当たり前のことですが、BtoBにおいて製品やサービスを購入するのは「組織」であり、BtoCにおいて製品やサービスを購入するのは「個人」となります。
このことに起因して、一般的にBtoBの購買は、BtoCと比較して、以下のような特徴があると言われます。

 -購入の意思決定に多くの人数が関わる
 -意思決定までの時間が長い
 -感情よりも合理性に基づいた意思決定がなされる
 -商品・サービスの単価が高い、販売量が多い

企業が何かを購入する場合、現場担当者から部長へ、部長から社長へ…など、数人の意思決定プロセスを踏むことがほとんどです。また単純に「個人が欲しいもの」を購入するのではなく、企業の利益や費用対効果、リソースの問題などを幅広く勘案する必要があるため、必然的に時間がかかり、かつ合理的な意思決定がなされます。
また、企業として会社全体のための購入を行うため、単価や販売量が多くなる傾向にあります。


BtoBマーケティングが注目されるようになった背景

従来、日本の企業は取引先との関係性を重視する傾向にありました。一度受注すれば、良好な関係性を維持するだけで新規契約や継続受注を勝ち取れる可能性が高かったのです。
しかし、近年ではインターネットが発達し、スマートフォンが普及したことで、BtoBの担当者もデジタルでの情報収集を簡単にできるようになりました。

つまり企業側としても検索に引っかかり、問い合わせをしてもらうためのマーケティング戦略が必要になってきたのです。
この傾向はBtoCビジネスでも見られますが、比較・検討が慎重になるBtoBにおいてはより顕著であると言えるでしょう。


BtoBマーケティングの流れ

BtoBマーケティングが一般的にどのようなステップを経て進行していくのかを、顧客獲得の視点で見ていきます。

① リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、見込み客を創出する行為です。
テレアポ、展示会やテレビCM、Web広告などを活用して自社の商品に興味を持ってもらい、名刺交換や問い合わせを通じて連絡先を獲得するのがリードジェネレーションです。

② リードナーチャリング
リードナーチャリングとは、見込み客を育成する行為です。
たくさんのリードの中でも、「すぐに買いたい」という見込度の高いリードもあれば、「そのうち買うかもしれない」という見込度の低いリードもあります。後者はリードを様々な手法で「育成」し、自社の顧客になるまで育て上げなければならないのです。

メールマガジンを使った定期的な情報発信によってリードのリテラシーや興味を促したり、個別にアプローチして課題やニーズを聞き出し、自社商品による解決を提案する手法がよく用いられます。

③ リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションは、見込み客の選別を言います。
上記①②で得たリード情報の中から特に見込度の高い顧客を見つけ出し、個別にアプローチすることで商談に結びつける行為を言います。
顧客1人1人の成約見込みを点数化する「スコアリング」という手法がよく使われます。

資料請求をするとプラス〇点、具体的な問い合わせを1回するとプラス〇点といった要領でリードごとに点数を積み上げて管理していきます。スコアの高いリードは「ホットリード」と呼ばれ、アプローチの対象となります。

④ 商談・成約
選別したホットリードとの商談を経て、成約を目指します。
商談においては、それぞれのホットリードが過去どのような問い合わせを何回してきたか、どんな課題を持っているかといった詳細な情報が成功のカギを握ります。
そのため各リードの動向は個別に記録し、部門を横断して誰でもその情報を閲覧できる体制を作っておく必要があります。

⑤ 顧客フォロー(ファン化)
BtoBビジネスにおいては成約後もサポートやコンサルティングによって顧客満足度を高め、中長期的に良好な関係を築く必要があります。
最終的には自社のファンになってもらい、アップセルやクロスセルにつなげたり、クチコミなどの情報拡散によりさらなるリード獲得を目指します。


まとめ

近年注目度が高まるBtoBマーケティングを取り上げ、その基本や流れについてご紹介してきました。
マーケティングを正しく機能させるためには、他部署との連携が重要ですが、特に営業部門へのリード情報の受け渡しがキーとなります。
マーケティング部門のみならず他部門を巻き込んだ組織横断的な取り組みを行うことが成功の鍵と言えるでしょう。