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今更聞けない「部門別損益の目的と管理の重要性」

2023年10月19日
会計・財務 業務改善

こんにちは。YKプランニング代表取締役社長の岡本です。
今回は、今更聞けない会計のこと「部門別損益の目的と管理の重要性」についてご説明します。

とある日常、経営者と会計事務所の担当税理士との会話。

最近、いろいろな事業を手がけているんだけど、どれが利益を出しているのか全くわからなくて。
それなら、部門別損益を作成するのがいいですね。部門別損益を作れば、どの部門がどれだけ儲かっているかが一目でわかるようになりますし、資源の配分も計画的にできますよ。
そうか、各部門の利益が明確になれば、投資や人員の配置も適切にできそうだね。でも、実際に作るの、大変じゃない?
最初は少し大変かもしれませんが、その効果は大きいですよ。私も全力でサポートしますので、一緒にやってみませんか?
ありがとう。それなら安心だね。よろしくお願いします!


部門別損益の目的

この部門別損益のデータは、市場環境の変化、顧客ニーズの多様化、テクノロジーの進化など、絶えず変わるビジネスの環境において、企業が適切に対応し、持続可能な成長を遂げるための戦略を立てるうえでの礎となります。さらに、企業全体のバランスを考慮しつつ、各部門のパフォーマンスを最大化する方針を明確にすることができます。


部門別損益計算書の作成方法

部門別損益を作成する際、各部門の収益とコストを明確に識別し、整理する必要があります。以下は、部門別損益計算書の基本的な作成方法です。

ステップ1:部門の特定
企業内の各部門や事業部を明確に特定します。例えば、製造部門、販売部門、マーケティング部門などです。

ステップ2:収益の割り当て
各部門が生み出す収益を計算し、割り当てます。部門別の収益源を特定し、それに基づいて収益を各部門に割り当てることが重要です。

ステップ3:直接コストの計算
直接コスト(直接材料費、直接労務費など)は、特定の部門に直接関連するコストです。これらのコストを各部門に正確に割り当てます。

ステップ4:間接コストの割り当て
間接コスト(管理費、営業費など)は、特定の部門に直接関連しないコストです。適切な基準に基づいて、これらのコストを各部門に割り当てます。

ステップ5:部門別損益の計算
各部門に割り当てられた収益から、直接コストと間接コストを引きます。これにより、各部門の損益が計算できます。

ステップ6:分析と評価
得られたデータを分析し、各部門のパフォーマンスを評価します。これに基づいて、経営資源の再配分や、部門の戦略の見直しなどがおこなわれます。

以上のステップを踏みながら、各部門の損益計算書を作成し、部門間での比較や、企業全体のパフォーマンスの評価に利用します。部門別損益は、経営の効率化や各部門のパフォーマンス向上に役立つ重要な管理ツールとなります。


まとめ

部門別損益は、一企業が多様なビジネスを展開するうえで、舵取りにおいて大きな役割を果たします。各部門の収益性とコスト構造を明確にし、全体の経営資源を最適に配分し、組織全体のバランスと調和を保ちながら、戦略的かつ効果的な経営を実現するための基礎となるのです。

まだまだ他にもたくさんの会計に関する今更聞けないことが存在します。一つずつわかりやすく解説していきますので、ぜひほかの「今更聞けないシリーズ」も読んでみてください。

岡本 辰徳
岡本 辰徳
株式会社YKプランニング 代表取締役社長

1998年3月山口大学経済学部卒業。学校法人大原簿記法律専門学校入社。簿記・税理士講座の講師を務めた後、2003年行本会計事務所に入所。2017年株式会社YKプランニング代表取締役社長就任。ミッションである「独りぼっち経営者を0に」実現のために日々奮闘中。
趣味は長距離運転、スキンダイビング(素潜り)、GoogleMAPを見ること。