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今更聞けない個人事業主の「青色申告」と「白色申告」

2024年 1月11日
会計・財務

こんにちは。YKプランニング代表取締役社長の岡本です。
今回は、今更聞けない会計のこと「青色申告」と「白色申告」との違いについてご説明します。

とある日常、初めて税務申告をする若手経営者Aと、既に税理士にお願いしている若手経営者Bとの会話。

税務申告のことで悩んでるんだけど、「青色申告」と「白色申告」の違いって具体的にどういったことなんだろう?
僕も最初は知らなかったんだけど、今お願いしてる税理士から色々教えてもらったよ。青色申告のほうが特別控除(税金優遇)は大きくていいんだけど、帳簿の管理が必要なんだ。
特別控除が大きいのは魅力的だけど、帳簿の管理って大変じゃないの?
税理士がいると、その辺のアドバイスももらえるから助かるよ。白色申告は手続きがシンプルだけど、結局は専門家の意見を聞いて青色申告を選んだんだ。
なるほどね、専門家のアドバイスは大事だよね。ちなみに、その税理士の先生って紹介してもらえる?私も相談してみたいんだけど。
全然問題ないよ。とても気さくで知識が豊富な先生だから、いろいろ相談しやすいよ。先生にも僕の方からひとこと伝えておくね。


青色申告とは?

青色申告は、事業者やフリーランスの方々が利用できる、日本の所得税制度の一環です。
この制度を利用することで、税務上のさまざまなメリットを享受することができます。
【主なメリット】
1.特別控除
青色申告者は最大65万円までの特別控除を受けることが可能です。これは、事業所得から直接差し引くことができる額であり、税負担を大きく軽減することができます。

2.損益通算と繰越控除
事業で赤字が出た場合、その損失を最大3年間の各事業年度の所得に対して繰り越し、控除することができます。これにより、将来的な所得があった際に税負担を軽減することが可能になります。

~要件~
青色申告をおこなうためには、一定の基準に従った帳簿の作成と保存が必要です。これには、日々の取引の記録を含め、正確な財務情報の提供が求められます。

~申請~
青色申告を利用するには、税務署への青色申告承認申請書の提出が必要です。これは事業開始から2ヶ月以内、または申告をしようとする年の3月15日までにおこなう必要があります。

~適切な管理の必要性~
青色申告をおこなうためには、簿記に関するある程度の知識が必要です。また、帳簿の管理や税務申告に関して適切な取り組みをおこなうことで、税務調査時の信頼性を高めることができます。

青色申告は、より大きな税務上のメリットを享受することができる一方で、帳簿の正確な管理と記録の保持が求められます。これらの要件を満たすことができれば、事業における税負担を大幅に軽減することが可能となります。


白色申告とは?

白色申告は、主に小規模な事業者や副業をおこなっている方に適した所得税の申告方法です。この申告方法の特徴は、その手続きの簡便さにあります。
【主な特徴】
1.手続きの簡便
白色申告では、青色申告ほど複雑な簿記の記録を必要としません。これにより、会計に関する専門知識が少ない方でも比較的容易に申告をおこなうことができます。

2.損益通算および繰越控除の不可
白色申告では、赤字を翌年度に繰り越して控除することはできません。これは、特に赤字が見込まれる事業においてはデメリットになる可能性があります。

白色申告は、会計や税務に関する知識が限られている方、または事業規模が小さい方にとって手軽な選択肢となります。特に、初めて事業をおこなう方や、副業として事業をおこなっている方には、この申告方法が適していると言えるでしょう。


青色申告or白色申告?

青色申告と白色申告、どちらを選ぶかは、個々の事業の状況によって異なります。
ですが、もし可能であれば、青色申告の方がおすすめです。その理由は、青色申告の方が税務上のメリットが大きいためです。最大65万円までの特別控除や、最長3年間の赤字の繰越控除が可能であることは、特に事業が成長していく過程で大きな利点となります。

もちろん、青色申告をおこなうためには、一定の簿記の知識と記録の管理が求められるため、事業の規模や自分の管理能力を考慮する必要があります。しかし、長期的な視点で事業を考えるならば、青色申告のメリットを活かすことで、より大きな税務上の利益を享受できるでしょう。

最終的な判断は、あなたの事業の具体的な状況に依存します。不確実な点や、より詳細な助言が必要な場合には、専門家である税理士に相談することをお勧めします。適切なアドバイスが、あなたの事業をより良い方向に導く助けとなるはずです。

まだまだ他にもたくさんの会計に関する今更聞けないことが存在します。一つずつわかりやすく解説していきますので、ぜひほかの「今更聞けないシリーズ」も読んでみてください。

岡本 辰徳
岡本 辰徳
株式会社YKプランニング 代表取締役社長

1998年3月山口大学経済学部卒業。学校法人大原簿記法律専門学校入社。簿記・税理士講座の講師を務めた後、2003年行本会計事務所に入所。2017年株式会社YKプランニング代表取締役社長就任。ミッションである「独りぼっち経営者を0に」実現のために日々奮闘中。
趣味は長距離運転、スキンダイビング(素潜り)、GoogleMAPを見ること。