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収益性分析とは?主要な指標とやり方を解説

2024年 4月 4日
経営管理 会計・財務

こんにちは。YKプランニング代表取締役社長の岡本です。
今回は、財務分析の4つの柱「収益性」「安全性」「資金力」「効率性」の中から「収益性」について深堀していきます。


収性分析とは?何がわかるのか?

収益性分析は、企業がどれだけ効率的に資源を活用して利益を生み出しているかを測る手法です。
これにより企業の財務状態の健全性、市場での競争力、長期的な成長の可能性を評価することができます。具体的には、資金、人材、物資などの資源の活用度を分析し、企業がどれだけ収益を上げているかを見極めます。この分析を通じて、企業の市場での立ち位置や投資家への魅力度なども判断されます。経営者はこれによって企業の現状を客観的に把握し、将来にわたって競争力を維持し成長を遂げるための戦略的意思決定をおこなうことができます。


なぜ収益性分析が重要なのか

収益性分析の重要性は、企業がさまざまな経営課題に対処し、将来の計画を立てるうえで欠かせないことにあります。

企業が持続可能な成長を実現するには、単に現在の利益を確保するだけでなく、将来にわたってその収益性を維持、または向上させることが求められます。収益性分析をおこなうことで、企業は自身の経済的健全性を定期的にチェックし、外部環境の変化に対する準備を整えることができます。

この分析により、経営者は市場動向の変化、顧客の需要のシフト、競合他社の戦略など、外部の変動要因にどう対応するか戦略を練ることができます。また、収益性の向上に向けた具体的なアクションプラン、コスト削減、価格戦略の見直し、新しい市場への進出などを検討する基盤となります。さらに、収益性分析をすることで、企業が新たな投資機会を評価し、リソースを最も効果的に配分する手助けにもなります。

簡潔に言えば、収益性分析は企業が現在および将来の競争環境で成功を収めるために、どのように自身を位置づけ、戦略を調整すべきかを明らかにします。そのため、経営者が意思決定をおこなう際には、収益性分析から得られる洞察が極めて重要な役割を果たします。


収益性を測る主要な3つの指標

ここでは収益性を測る指標として以下の3つについて解説していきます。

①売上高○○利益率
企業の売上から得られる利益の割合を示し、価格設定やコスト管理の効率を反映します。

売上高○○利益率には、売上から直接的なコストを引いた総利益に基づく「売上高総利益率」や、営業活動から得られる利益に基づく「売上高営業利益率」、そして最終的な利益に基づく「売上高当期純利益率」など、利益を異なる段階で計算することができるため、企業の効率性をさまざまな角度から評価することが可能です。

②総資本利益率(ROA: Return on Assets)
企業が所有する資産をどれだけ効率的に使って利益を生み出しているかを測る指標です。

ROAは、企業が保有するすべての資産(自己資本と他人資本を含む)をどれだけ効率的に使って利益を生み出しているかを示します。この指標は、企業全体の運営効率を表し、資産をいかに有効に活用しているかを評価します。ROAが高いということは、企業が資源を無駄なく、効果的に運用していることを意味し、経営の健全性を示します。

③自己資本利益率(ROE: Return on Equity)
企業が株主からの投資に対してどれだけの利益を返しているかを示す指標です。
中小企業の場合は大半が「株主≒経営者」です。つまり、経営者自身が企業に投じた自己資本(つまり、自分のお金)に対してどれだけの利益を得ているかを示す指標です。

高いROEは、あなたの投資が高いリターンを生んでいることを意味し、あなたの経営が効率的である証拠となります。


各指標の計算方法と数値の見方

これらの指標は、以下の計算式によって求められます。

①売上高○○利益率 = (○○利益 / 売上高) × 100
この比率は、売上高に対してどれだけの〇〇利益があるかを示します。
企業が売上をどれだけ効率的に利益に変換しているかを測定し、価格戦略やコスト管理の効果を評価するのに役立ちます。利益の異なる段階を分析することで、企業のどの部分が最も効率的であるか、または改善が必要かを特定することができます。また、業種によって利益率の水準は変わってきますので、同業他社と自社を比較してみることもおすすめです。

②総資本利益率(ROA)= (純利益 / 総資産) × 100
ROAは、企業が保有する資産全体をどれだけ効果的に利用して利益を生み出しているかを測ります。資産の使用効率が高いほど、企業はより収益性が高いと言えます。

③自己資本利益率(ROE)= (純利益 / 自己資本) × 100
ROEは、企業が株主から預かった資本に対してどれだけの利益を生み出しているかを示します。この指標は②のROA同様、企業がどれだけ効率的に資源を活用して利益を生み出しているかを示します。数値が高ければ高いほど、企業の収益性は良好と言えます。
なお、借入金など負債の活用をすることでREOを高める効果はありますが、無秩序に借入金を増やすことは財務的なリスクを負うことになりますのでその点も注意してこの指標を把握しましょう。


企業における収益性分析の活用例

収益性分析から得られた洞察は、以下のような経営戦略の策定に直接活用できます。
①価格戦略の見直し
売上高○○利益率が低い場合、価格設定の見直しや、コスト削減を検討してみましょう。

②資産の効率的な利用
ROAが低下している場合は、在庫管理の改善や不要な資産の売却など、資産の効率的な利用を目指しましょう。

③投資戦略の最適化
ROEが低い場合、より高いリターンをもたらす投資機会を探すことで、株主価値の向上を目指しましょう。

収益性の向上は、企業が市場で競争力を持続し、成長を続けるために不可欠です。分析結果に基づいて戦略を定め、実行に移すことが重要です。


まとめ

収益性分析は、企業の財務健全性と成長潜在力を理解するための強力なツールです。

この分析を定期的におこなうことで、経営者は事業の現状を把握し、将来の方向性を正確に定めることができます。ただし、分析は一度きりの活動ではなく、継続的におこなうことが重要です。市場環境や競争状況は常に変化しているため、定期的に収益性を評価し、戦略を更新していく必要があります。

また、この分析プロセスは、経営者だけでなく、会計事務所の若手スタッフや、ビジネスに関わるすべての人々にとっても貴重な学習機会です。収益性分析を通じて得られる洞察は、より賢明な経営判断を下すための基盤となります。

分析の結果を活かして具体的な改善策を実行に移す際は、目標設定を明確にし、進捗を定期的にチェックすることが成功の鍵です。収益性分析をビジネスの成長を加速させるための出発点と捉え、経営戦略の策定と実行に活用しましょう。

岡本 辰徳
岡本 辰徳
株式会社YKプランニング 代表取締役社長

1998年3月山口大学経済学部卒業。学校法人大原簿記法律専門学校入社。簿記・税理士講座の講師を務めた後、2003年行本会計事務所に入所。2017年株式会社YKプランニング代表取締役社長就任。ミッションである「独りぼっち経営者を0に」実現のために日々奮闘中。
趣味は長距離運転、スキンダイビング(素潜り)、GoogleMAPを見ること。