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社長の平均年齢が60歳超え!事業承継の課題点とは

2021/4/14
組織強化 トレンド

社長の平均年齢を調査している帝国データバンクによりますと、調査を開始した1990年の平均年齢は54歳でしたが、2020年には60.1歳にまで上昇しているそうです。
そして、2020年の調査で「後継者が不在」と回答した会社は65.1%となっており、高齢化の一方で事業承継が進んでいない現状が明らかになりました。


30年間上がり続ける社長の平均年齢

先ほどご紹介した帝国データバンクの調査が開始されたのは1990年です。以降30年間にわたり社長の平均年齢は上がり続け、2020年にはじめて60歳を超えました。

出展:全国社長年齢分析(帝国データバンク)

年代別に見ると、「60代」が27.3%を占めて最も多くなっています。以下「50代」が26.9%、「70代」が20.3%と続いています。

また業種別に見ると、「不動産業」が62.2歳と最も高い結果となりました。全体の平均年齢を上回った業種は他に「製造業」61.3歳、「小売業」60.2歳があります。ちなみに、「製造業」「卸売業」「小売業」では60代が最も多かった反面、「不動産業」では70代が最多となっています。

続いて社長の平均年齢と「会社の業歴別」を比較してみると、業歴「30~50年未満」が63.1歳、「50~100年未満」が62.4歳、「100年以上」が62.2歳となり、業歴が30年以上の会社では全体の平均年齢60.1歳を上回っていることがわかります。

最後に社長の平均年齢を「都道府県別」に見てみると、平均年齢が最も高くなったのは「秋田県」の62.2歳でした。以下「岩手県」62歳、「青森県」61.8歳と続いており、特に東北地方で社長の平均年齢が高いという傾向が見られました。


浮かび上がる事業承継の必要性

社長の平均年齢が上昇を続ける一方で、社長の交代率は低い水準にとどまっています。

1991~1993年は一時5%近くまで上昇しましたが、1994年には4%近くまで下落し、その後は多少変動をしながら緩やかに下がり続け、2020年には3.8%となりました。冒頭の帝国データバンクの調査でも触れた通り、65.1%の会社で「後継者が不在」と回答している点からも、事業承継を進めたいが進めることができない現状が見て取れます。その深刻さは、事業が黒字であっても廃業を選択する会社が多数存在するほどなのです。


出展:全国社長年齢分析(帝国データバンク)

事業承継は、資産はもちろん経営理念や精神などといった抽象的なものも受け継ぐことから、後継者は単に「社長」という肩書を手に入れるだけではなく、重い責任を負う現実への理解と、その覚悟が求められます。

かつては家が事業を行っているのであれば、ほぼ義務のように子供が後を継ぐのが当たり前という風潮でした。しかし近年は仕事や人生の価値観が多様化したり、少子化が進んだことにより、このような従来型の事業承継は難しくなりました。

一方で、社会や経済が複雑化し、また国内市場が減少傾向にある中、いつ会社が危機的状況に陥るかわからない状況です。このような環境下で、「子供に苦労をかけたくない」という考え方に転じる経営者も出てきていることが、後継者不足に拍車をかけているとも言われています。

このまま事業承継問題を放置すると、日本は今後10年間で650万人の雇用と約22兆円のGDPを失うとされています。政府も事業承継を喫緊の課題としており、事業承継税制を設けるなど積極的なサポートに乗り出しています。


後継者に必要な事業の見える化

事業承継で引き継がれるものは大きく分けて「①人・②資産・③知的財産」の3つがあります。

①人 会社の経営権や従業員の承継
②資産 株式に加えて事業用資産や許認可の承継
③知的財産 経営理念や特許、ノウハウ、目には見えない人脈の承継

事業承継は経営権だけではなく、経営・事業に必要なあらゆるものを引き継ぐことになります。承継後もスムーズに経営を続けられるよう、経営状況や課題を後継者に伝えることが必要です。そのためには、資産や経営状況を明確にする必要があるため、正確な決算書等の書類作成が不可欠となります。


まとめ

事業承継を進めるためにはさまざまな準備が必要となります。準備だけで数年~10年程度を要する場合もあるため、経営者は事業承継を考え始めたら早めに行動することが重要です。

準備を万全に整えることが後継者や従業員、取引先等の関係者の負担を減らすことにつながります。事業承継を成功させるために、余裕を持って準備にとりかかることをお勧めいたします。