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CMO 最高マーケティング責任者とは

2021年 6月28日
組織強化 トレンド

「CMO」という単語を耳にしたことはありますか?

「CMO」とは、「CEO(=最高経営責任者)」や「CFO(=最高財務責任者)」などと同じように、役職を表すビジネス用語の一つで、社内におけるマーケティングの責任者を指す言葉です。

欧米では近年社内に「CMO」を任命する企業が増加しており、その存在感が増してきています。 対して日本ではまだまだこの役職を置いている企業は少なく、定着には時間がかかりそうな状況です。

今回は、「CMO」とはなにか、そしてなぜ欧米と異なり日本では定着していないのかについて見ていきます。


CMOとはなにか

そもそも「CMO」とは、「Chief Marketing Officer」の頭文字を取った略語です。

日本語では、企業におけるマーケティングに関して責任を負う立場となる「最高マーケティング責任者」や「最高顧客市場分析調査責任者」と訳されています。 「企業のマーケティング活動責任者」であるだけでなく、経営チームの一員として、マーケティングの視点から組織全体の方向性や戦略立案に携わることが求められる重要な役職です。

アメリカのビジネス誌「Fortune」のデータ(2015年)によると、米国では調査時すでにトップ企業500社のうち約3割がCMOのポストを設けているとしています。 これは各企業が、企業の経営やその事業に対し、マーケティングが大変重要な役割を果たすポイントだと理解していることを示すデータと言えるでしょう。

一方で、同時期の経済産業省の調査によれば、日本の時価総額上位300社の中で、CMOを任命している企業の割合はわずか0.3%と示されており、その差は歴然です。

なぜ日本では、欧米のようにCMOが定着しないのでしょうか?


日本で定着していない理由

日本でCMOが定着していないのはなぜか、いくつかその理由を探ってみましょう。

適切なマーケティング戦略を取るためには、全てのマーケティング業務を統合する立場としてのCMOを置かねばなりません。しかし日本では、従前より現場主義が強い企業が多く、マーケティングに関してもそれぞれの現場が独自に判断してしまう傾向が強くみられます。このことがまず第一の理由として挙げられるでしょう。

そして、多くの日本企業に共通してみられる、「いい製品を作れば売り込まなくても自然と売れるものだ」というものづくり重視の考え方がいまだに根強いことも、CMOの定着を遠ざけている理由ではないかと考えられます。 技術ありきの風習が根強く残っていることにより、マーケティング部門の業務が広告や宣伝といったものだけに限定されてしまうという流れになり、結果マーケティング部門がバックヤード的な役回りに終始しているという企業が多くなっているのです。

現在の日本では、「完成した良い製品やサービスを適切に販売することができれば、ただ売れるのを待っているよりもずっと利益を生み出すことができる」というマーケティング視点を発見したわずかな企業が、マーケティング戦略を統括する責任者を任命することの重要性に気づき始めているという段階なのだと思われます。


CMOに求められる資質

では、実際にCMOを任命する時には、どのような人物が最適なのでしょうか。
CMOに求められる資質についてメインとなるものは以下の3点です。

▼人材を活かしたチーム作りができる
顧客へ提供する価値を最大化するためには、マーケティング部門だけで戦略を練るのではなく、商品開発や人事、ITといった他部門と連携することが重要です。 そのためCMOには、部門の垣根を越えて人材を活用することが求められます。

▼データ分析力がある
SNSマーケティングなども発達している現代では、膨大なデータを読み解き、その中から自社に必要な情報を取り出すことができる能力が必須です。

▼アーリーアダプターである
アーリーアダプターとは、世の中のニーズや変化をいち早く察知し、斬新な商品でも抵抗なく受け入れられる人物のことです。マーケティング戦略を練る側の人間は、世の中のことに広くアンテナをはり、何が求められているのかを察知することができなければいけません。

CMOには、社内外のことに広く目を配り、求められている情報をキャッチし精査したり、必要な人材をピックアップしたりといった能力が求められていることがお分かりいただけたと思います。


まとめ

今回は「CMO」について見てきましたが、いかがでしたか?

グローバル化が進み、変化の激しいこの時代では、正しくマーケティング戦略を練ることができた企業だけが勝ち残っていけるといっても過言ではありません。 いい製品を生み出せば自然に顧客が購入していってくれる、という時代は終わりが来ているのです。

しかし逆に考えると、今からでも正しいマーケティング戦略を取ることができれば、この先も勝ち残っていくことができると見ることもできます。

今後ますますマーケティングが重要性を増していく状況下では、日本でも「CMO」を設置する企業は増加していくことでしょう。 その流れに遅れることがないよう、まずは正しい知識を身につけることから始めてみましょう。