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中小企業のためのペルソナ設計法

2025年12月18日
営業/マーケティング ビジネス用語

市場の環境変化が激しく、顧客行動がますます多様化する今、マーケティング施策を効果的に進めるには「顧客を正しく理解すること」が欠かせません。

その中心となるのがペルソナ設定とカスタマージャーニーの設計です。
ペルソナ設定は単なる「想像上の顧客像の作成」ではなく、施策全体の方向性を決める基盤となるものです。

今回は、ペルソナの作り方から、行動設定を踏まえたカスタマージャーニーの考え方までを一貫して整理していきます。


ペルソナとは何か ターゲットとの違いを解説

ペルソナとは、商品やサービスを利用する典型的な顧客像を、まるで実在する人物のように描き出したものです。
ターゲットが「30~40代の中小企業経営者」のような大まかな区分を指すのに対し、ペルソナは「どんな背景を持ち、どんな行動をし、何を求めているのか」までを深掘りします。

カスタマージャーニーは「顧客がどう動くか」を描くためのツールですから、その主役であるペルソナが曖昧だと、行動の流れも十分に描けません。


ペルソナ設計のポイントは“属性”ではなく“求めているもの”

ペルソナを設定する際、年齢や性別、職業などのプロフィールを詳細に書き込むケースがあります。しかし、カスタマージャーニーの観点で最も重要なのは属性ではなく「何を求めているのか」です。

たとえば同じスーパーマーケットに来店する顧客でも、
・「家の近くなので日常的に使う人」
・「特売品を目当てに遠くから来る人」
では、必要としている価値がまったく違います。

属性だけで判断すると、こうした「行動や思考の違い」を見落とす可能性があります。
ペルソナ設計では“顧客の感情・動機・意思決定の背景”に注目することがポイントになります。


ペルソナ作成でやってはいけない“先入観による誤解”

ペルソナを考える際に陥りやすいのが、「先入観に基づいた想像」です。

たとえば「企業役員の女性」という属性だけを見ると、「高級ブランドを好む」「高価な体験を求める」といったイメージを抱きがちです。しかし実際には、プチプラ商品が好きかもしれませんし、合理性を重んじて消費行動を慎重に判断するタイプかもしれません。

担当者個人の経験や価値観が無意識に入り込むと、現実とズレたペルソナができ上がります。だからこそ、固定観念から離れ、できるだけ“事実に近い像”をつくることが重要です。


正確なペルソナを作るための顧客インタビュー

「顧客は何を求めているのか」を把握する最も確実な方法は、実際に話を聞くことです。インタビューからは、次のような“想像では得られない情報”が得られます。

・同じ属性でも考え方は違う
・行動の理由には背景・状況がある
・本人の言葉からしか得られない“本音”がある
このような情報は、担当者同士で議論しても見えてこないことが多いため、インタビューは非常に有効です。

まずは想定される顧客層をある程度絞り、該当する人にインタビューするというプロセスが、ペルソナ設定の精度を大きく高めます。


ペルソナを活用したカスタマージャーニーの作り方

具体的にカスタマージャーニーを描く際には、次の3ステップを踏むことで行動設計が明確になります。

① スタートとゴールを定義する
スタートは「未認知」「認知しているが未購入」などの状態、ゴールは「購入完了」「会員登録完了」など定量化できる状態にします。数値化することでジャーニーの効果を検証しやすくなります。

② 行動とその背景となる思考を整理する
購買までの行動は、認知 → 興味 → 評価 → 比較 → 購入 と進むのが一般的です。
重要なのは、行動だけでなく 「なぜその行動を取るのか」 という思考をセットで考えることです。
たとえば、「本当に効果があるのか不安」「他社製品と何が違うのか」「まずは試してみたい」など、こうした心の動きが可視化できれば、取るべき施策も明確になります。

③ 行動パターンを把握してジャーニーに落とし込む
顧客の行動にはいくつかのパターンがあります。
・時間軸のない行動(口コミ→SNS→公式サイトを行ったり来たり)
・段階的に進む行動(質問し納得して購入)
・順序が明確な行動(カート→情報入力→決済など)

どのパターンに当てはまるかを整理すると、「どのタイミングで情報を届けるべきか」「どこで離脱が起こるか」が見えるようになります。

顧客理解の深さが、施策の成果を左右する

カスタマージャーニーは単なるマーケティング手法ではなく、顧客との関係性を再構築するための思考プロセスです。そして、その起点となるのが“精度の高いペルソナ設定”です。
・属性に引っ張られず、顧客の「求めている価値」を捉える
・想像ではなくインタビューを通じて事実を取りにいく
・行動とその背景となる思考をセットで整理する
・行動パターンに沿ってジャーニーに落とし込む

こうしたプロセスを踏むことで、施策は顧客の実態に近づき、実効性が高まります。
「良いものを作れば売れる」時代はすでに終わりました。
これからは、顧客に寄り添いながら“求められる価値”を共に創りあげることが重要です。

顧客の行動を丁寧に描くことは、事業の未来を描くことでもあります。
ぜひ一度、あなたの理想の顧客がどんな旅路をたどるのか、改めて見つめ直してみませんか?

株式会社YKプランニング
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