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新しい目標管理手法「OKR」

2022年12月 1日
営業/マーケティング 人材育成 ビジネス用語

こんにちは。YKプランニング営業本部長の宗近です。

組織や文化、業態や規模によって目標の立て方はさまざまです。
目標を立てるだけなのだからどんなやり方でも結果となる目標が同じであれば、成果も同じになるのではないかと思われがちですが、目標管理のやり方次第で、目標に対する達成度合いは大きく変わってきます。

目標管理手法にはMBOやKPIなど、さまざまありますが、今回は近年注目されているOKRについて、その他の管理手法との違いも明確にしながらご紹介していきます。
 

OKRとは

OKRとは、「Objectives and Key Results」の略称で、直訳すると「目標と主な結果」という意味になります。

目標と達成度を計るための「主な成果」を設定し、企業やチーム、個人が向かうべきベクトルとやるべきことを明確にしながら進むための目標管理手法です。

OKRの特徴は、目標から逆算して、部署や個人の目標を設定する点で、日本ではまだあまり普及しておりませんが、GoogleやFacebook、インテルなどの成長企業が導入していることで注目されています。日本では、メルカリやChatworkが導入しています。


他の目標管理手法との違い

■MBO
「MBO(Management by Objectives and Self Control、目標による管理)」は、個人の自主性を尊重しながら達成すべき目標を設定し、業績向上を目指すマネジメント手法です。
本人の自主性や自己統制に基づいて目標を達成する点に、大きな特長があります。
もともとOKRという考え方自体はMBOの管理手法をより効果的かつシンプルにするために開発されたといわれています。

■KPI
「KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)」は、最終目標を達成するために必要なプロセスが適切に実施されているかをチェックするための中間指標のことです。
定量的な目標を定める点でOKRと似ていますが、KPI管理では部署やプロジェクト単位で実現可能な数値を設定し、100%達成を目的とするのに対し、OKRは企業全体で高い目標を掲げ、主要な成果では60%~70%の達成率を目指します。
(KPI管理について詳しく知りたい方は法人営業における「KPIの設定」をご覧ください)


OKRによる目標管理

OKRでは、まず企業全体の重要な「達成目標」と「主要な成果」を決定します。
その次に、達成目標とリンクさせながら、チームや個人のOKRへと細分化しながら進めます。

■達成目標の設定
まず企業全体の目標を設定し、チームや個人の「達成目標」を設定していきます。
目標設定は具体性や達成可能性を勘案した設定をすることが重要です。

SMARTといわれるフレームワークを活用し、以下の5点に留意して検討します。

達成目標を設定するうえでは、以下のような条件があります。
・短期間(月単位、四半期など)での達成条件
・60%~70%程度の達成率が見込める
・重要度の高い課題に取り組む
・企業の達成目標とチームや個人の目標がリンクしている

 ■主要な成果の設定
達成目標に対して、3~5個の「主要な成果」を設定します。「達成目標の設定」と同様にSMARTを留意して検討します。
「主要な成果」を設定するうえでは、以下の条件があります。
・定量的に計測可能であること
・困難ではあるが実現可能なもの

例)
達成目標:四半期の売上を前年対比120%にする
主要な成果
・案件数を月間●件にする
・受注件数を月間●件にする
・1社あたり受注単価を●円にする


OKR導入のメリット

・企業の目指すべき方向性と個人の目指すべき方向性が一致する
企業全体の目標にリンクさせながらチーム、個人の目標を設定していくため、企業と個人の向かうベクトルが一致します。ベクトルが一致することで、目的意識と連帯感が生まれ、重要課題に協力して取り組む体制が構築できます。

・タスクの優先順位づけと生産性の向上
重要度の高い課題に取り組むことで優先事項が明確になり、社内全体の生産性向上にもつながります。

・社内コミュニケーションの向上とモチベーションアップ
同じベクトルに向かってタスクに取り組むため、OKR自体が社内の共通言語となりやすく、コミュニケーションの質が向上します。また、個人の目標が明確に社内の目標に紐づくのでモチベーションアップにつながりやすいです。


まとめ

今回はOKRについて、具体的な設定方法やメリット、他の目標管理手法との違いについてご説明しました。

OKRを定めることで具体的な行動指針を明確にし、社員一人一人が何をすればよいのかが明確になるため、自主的な行動にもつながるといわれています。
ぜひこれを機に検討してみてはいかがでしょうか。